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第219回:BlackBerry とは
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大和 哲 1968年生まれ東京都出身。88年8月、Oh!X(日本ソフトバンク)にて「我ら電脳遊戯民」を執筆。以来、パソコン誌にて初歩のプログラミング、HTML、CGI、インターネットプロトコルなどの解説記事、インターネット関連のQ&A、ゲーム分析記事などを書く。兼業テクニカルライター。ホームページはこちら。 (イラスト : 高橋哲史) |
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「BlackBerry」は、カナダのResearch In Motion(RIM)という会社が開発、製造している通信機能を備えた携帯端末です。モデムを内蔵しており単体で通信可能で、メールの読み書きなどができます。
ビジネスユーザー層に的をしぼったマーケティングをしており、そういった層を中心に強く支持されています。欧米を中心とした世界各国に出かけると、この機械を持っているビジネスマンを、列車やバスの中などで頻繁に見かけることでしょう。
■ ポケベルは海外では、このように進化していた
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3月中旬に開催されたCTIA Wireless 2005のドコモブースにも展示されていた「BlackBerry」
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一番最初に発売されたBlackBerryは、「RIM 850」と言う名称で、スケジューラーとアドレス帳、メール機能を内蔵した、少し大きな双方向ポケベルのような黒い筐体の機械でした。
その後、携帯電話機能を取り込み、SMSの送受信機能や、メールに添付されたWordやExcel、PDFなどの閲覧機能、ZIPアーカイブファイルのサポートといった多機能化が図られました。通信方式としてGSMやCDMAといった携帯電話網にも対応し、30カ国以上で利用できるようになっています。
現在では、BlackBerryには、両手で抱えてちょうどいいサイズの機種や、少し大きめでスマートフォンのような機種、アンテナレスの機種など、いろいろなデザインのバリエーションがありますが、各機種に共通していることがあります。それは、QWERTYタイプの簡易キーボードを備えていることです。ちなみに、日本でも、キーボードを備えた携帯端末として、2000年前後にNTTドコモの「ポケットボード」などが人気を集めていました。
残念ながらタッチタイプは無理なサイズなので、親指か人差し指でタイピングすることになりますが、メール文を入力する際には、やはりQWERTYキーで打つ方が手早いため人気となりました。
また、他の特徴として「プッシュ型配信のメール機能が利用できる」ということが挙げられます。この機能は、端末側からメールを受信する操作をしなくても、自動的にメールが配信される技術のことです。
携帯電話でEメールを受信する場合、ショートメールなどでヘッダ内容だけが配信されたりするなど、携帯端末側から受信の操作が必要になることがあります。「BlackBerry」の場合、ユーザーがメールを読むときには既に端末内にメール内容が全て格納された状態になっています。つまり、相手からメールが送信されたら、タイムリーにそれが配信され、かつ余計な操作なしにメールの内容を全部読むことができるわけです。
「BlackBerry」は、もともとRIMが携帯電話の普及によってシェアが低下してきたポケットベルの技術を生かそうと作ったデバイスでした。そのため、ポケットベルが持っていたプッシュ配信技術の便利な面は、そのままこのデバイスにも生かされています。
■ 充実した機能が魅力
「BlackBerry」は、PIMツールとしての機能も充実しています。マイクロソフトのOutlookなどとスケジュールデータを同期できるなど、パソコンとの連携も手軽にできるようになっています。ちなみにPIMとは、「Personal Information Manager(個人情報管理ツール)」のことで、「Organizer」とも呼ばれることがあります。その名の通り、スケジューラやアドレス帳などを個人情報を管理するソフトを意味しています。
日本の携帯電話と同様に、PIMとしてのアドレス帳には、メールアドレス、SMSのアドレスを記入し、ワンタッチでメールが送れるようになっています。
BlackBerryは、さまざまな通信に対応しており、CDMA2000方式対応機種やGSM対応機種のほか、米Nextelのデジタルパケット通信に対応した機種などもあります。
日本ではあまり馴染みがない機能ですが、「Walkie-Talkie機能」を備えた機種もあります。これは、最近海外で人気の「プッシュ・トゥ・トーク(Push-to-Talk、PTT)」とほぼ同じ内容で、ボタン1つで相手を呼び出して、ボタンを押しながら話すと相手に声が届くというトランシーバーのような機能です。ただし、デジタルパケット通信を使ってデータをやりとりするので、遠く離れた人とも会話ができます。手軽な使い勝手と、ローカルエリア内なら大抵無料で通話ができるという点が多くの人に支持されているようです。
■ URL
BlackBerry Webサイト
http://www.blackberry.com/
Research In Motion
http://www.rim.net/
(大和 哲)
2005/03/30 12:37
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ケータイWatch編集部 k-tai@impress.co.jp
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