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第203回:ワンクリック料金請求 とは
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大和 哲 1968年生まれ東京都出身。88年8月、Oh!X(日本ソフトバンク)にて「我ら電脳遊戯民」を執筆。以来、パソコン誌にて初歩のプログラミング、HTML、CGI、インターネットプロトコルなどの解説記事、インターネット関連のQ&A、ゲーム分析記事などを書く。兼業テクニカルライター。ホームページはこちら。 (イラスト : 高橋哲史) |
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「ワンクリック料金請求」とは、最近、パソコンや携帯電話でのインターネット利用で出てくるようになってきた、詐欺請求の一種です。「ワンクリック詐欺」、あるいは「ワンクリック架空請求」とも言われます。
これは、送られてきたメールや、アクセスしたWebサイトに記されているリンクを選んでそのページを表示すると、ユーザーの同意なしに「申し込みに同意した」というような虚偽の表示をして、数万円にのぼる料金の振込みを同時に要求するというものです。
以前から、インターネットや葉書、電話を使った架空請求が行なわれていましたが、携帯電話のワンクリック架空請求は、このバリエーションの1つと言っても良いでしょう。
■ あたかも個人情報を把握したような表示
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ひっかけページの例。携帯電話の機種名などが表示され、いかにも料金を支払わないと不都合があるかのように書かれているが、携帯電話のアクセスだけで業者に個人情報が漏れることはない。そもそも契約自体が無効なので払う必要もない。(なお、サイトの内容は架空のものです)
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たとえば、「ワンクリック料金請求」でよく見受けられる被害としては、以下のパターンが多いようです。
・URLの書かれたメールが送られてくる。
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・メールに書かれたアドレスをクリックする。
↓
・架空請求サイトのページが表示される。「会員として登録されたので料金を支払え」と画面に表示される
↓
・指定された銀行口座などにお金を振り込んでしまう。
架空請求サイトのページは、「ひっかけページ」とも呼ばれ、あたかも料金を支払わないと不都合が起こるかのような内容を表示します。
「ご登録完了しました」「あなたの使用機種は○○○○です」「次世代の個人識別番号を利用しているので、ごまかすことはできません」「もし、支払いがない場合には携帯電話事業者にあなたの住所氏名を問い合わせ、直接請求します」というような内容を表示することが多いようです。
携帯電話では、サイトにアクセスすると、利用している事業者名、端末の機種名、場合によっては簡易位置情報などもサーバーに通知されます。また、携帯電話1台1台に割り当てられているID番号なども通知されます。
ひっかけページで表示される「個体識別番号」や、「個体認識コード」、「次世代コード」などは、これらを組み合わせてそれらしく表示していることも多いようです。
しかし、実際にはこれらサーバーに渡されたデータから携帯電話の電話番号、ましてやユーザーの名前や住所といった個人情報を特定することはできません。また、事業者が個人情報を公開することもありません。
■ 本当に払わなくてはならないのか
ワンクリック料金請求は、「登録しました」というようなページが表示される前に、料金や契約内容などは表示されないことが特徴です。電子商取引においては、電子消費者契約法によって、このように「内容を説明しないままの契約は無効」とされており料金を支払う義務は発生しません。したがって、この場合は、料金を支払う必要はありません。
また、“ひっかけページ”でいかに携帯電話から取得した情報を表示していても、それだけからユーザーの個人情報を悪徳業者が知ることはできませんし、携帯電話事業者も業者に個人情報を教えることはありません。ですので、業者が直接請求に来るというようなこともまずありません。
一般的には、このようなケースは無視していれば、実際に請求されることはありません。どうしても心配な場合は、国民生活センターや全国の消費生活センターなどの機関に相談してみるといいでしょう。
■ URL
ワンクリック料金請求にご用心(警視庁)
http://www.keishicho.metro.tokyo.jp/haiteku/haiteku/haiteku35.htm
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(大和 哲)
2004/11/17 11:27
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ケータイWatch編集部 k-tai@impress.co.jp
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