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第201回:災害用伝言サービス とは
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大和 哲 1968年生まれ東京都出身。88年8月、Oh!X(日本ソフトバンク)にて「我ら電脳遊戯民」を執筆。以来、パソコン誌にて初歩のプログラミング、HTML、CGI、インターネットプロトコルなどの解説記事、インターネット関連のQ&A、ゲーム分析記事などを書く。兼業テクニカルライター。ホームページはこちら。 (イラスト : 高橋哲史) |
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■ 災害時は電話ではなく伝言サービスを
大地震や台風、津波などの災害時には、電話回線が切断されるなど設備に被害が発生し、さらに被災地への安否確認が集中するため、電話がかかりにくくなったり、かける相手が避難所へ移動したため電話での連絡がとりにくくなるというようなケースが考えられます。
災害用伝言サービスは、このような状況の場合でも、家族や知人などとお互いに連絡が取り合うことができるよう設けされたもので、NTTがボイスメッセージサービスである「災害用伝言ダイヤル」、NTTドコモが文字で伝え合う「iモード災害用伝言板サービス」を用意しています。
「災害用伝言ダイヤル」は、NTTの加入電話だけでなく、公衆電話、ドコモ、au、ボーダフォン、ツーカーなどの携帯電話からでも、電話回線自体が通じれば利用できます。
利用方法は簡単で、電話から「171」をダイヤルします。音声ガイダンスの後に「1」をダイヤルしてから、メッセージ登録用電話番号(たとえば登録者の自宅電話番号など)を入力した後で、1件30秒以内で声を登録したり、逆に登録された声のメッセージを聞くことができます。伝言は、災害規模に応じて最大10個まで登録可能で、48時間保存されます。
なお、10月23日に発生した新潟県中越地震では、市外局番025で始まる番号での災害伝言ダイヤルが提供されており、10個までの伝言が登録できるようになっています(10月26日現在)。
この災害用伝言ダイヤルは、日本全国どこかで災害が発生した場合、登録用電話番号は被災地周辺(都道府県単位)の番号が利用可能になり、メッセージの登録、確認は全国から利用が可能です。ただし、登録用電話番号には携帯電話やPHS、IP電話の番号は使えないので注意が必要です。
利用料金に関しては、発信地域から、登録した電話番号までの通話料金相当の料金がかかります。
通常、災害が起きた場合、被災地あての電話は集中する傾向があります。これは、ただでさえダメージを受けている電話回線が輻輳し、緊急の通話ができない原因にもなります。しかし、災害での通話は、逆に被災地から発信される電話はそれほど多くならないという特性があります。
そこで、この災害用伝言ダイヤルでは、登録電話番号の末尾3桁をNTTのネットワークが自動判別して、全国約50カ所に分散して配置された伝言蓄積装置に伝言を蓄積しています。こうして集中する接続を全国の余裕のある地域に迂回して伝言をやりとりすることで、被災地域にいる方や他の地域にいる方の意思疎通を可能にし、災害対策に従事される各機関の緊急通信確保も行なうのです。
災害用伝言ダイヤルは、災害が起こっていない場合でも、毎月1日に体験利用できるようになっています。この場合、伝言保存期間は1時間、3個までの伝言を登録できます。いざというときに備えて、あらかじめ登録用番号を決めておき、利用体験をして、使い方を確認しておくといいでしょう。また、インターネットを使っての疑似体験コーナーも用意されていますので、体験利用する際には、これを参考にすると良いでしょう。
■ iモードでは、文字による伝言板
また、ドコモの「iモード災害用伝言板サービス」は、地震や台風などの災害が発生した場合に提供されます。iモード対応の携帯電話から文字メッセージが登録できます。登録されたメッセージの確認は、iモード端末だけではなく、パソコンやPHSからも確認できます。
災害発生時には、iモードを使うと、最初に画面に表示される「iモードメニュー」に、同サービスへのリンクが表示されます。
このサービスも携帯電話番号をキーにしており、特定の携帯電話の番号に対して、メッセージを登録することが可能です。
メッセージ内容には「無事です」「被害があります」「自宅にいます」「避難所にいます」の4つの中から選択し登録できるほか、全角100文字以内で任意のコメントを入れられます。
メッセージは1電話番号あたり10件の登録ができ、登録から72時間保存されます。なお、10件に達してから新たなメッセージを登録すれば、古いメッセージから順に上書きされます。なお、こちらも、毎月1日には、体験利用が可能です。
災害の備えとして、iメニュー内の「お知らせ&ヘルプ」→「災害用伝言版体験サービス」→「体験サービス」にアクセスして、体験してみると良いでしょう。
■ URL
災害用伝言ダイヤル「171」
http://coden.ntt.com/service/dengon/disaster.html
iモード災害用伝言板サービス(NTTドコモ)
http://www.nttdocomo.co.jp/info/dengon/home.html
iモード災害用伝言板確認ページ
http://dengon.docomo.ne.jp/top.cgi
(大和 哲)
2004/10/27 15:30
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ケータイWatch編集部 k-tai@impress.co.jp
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