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第175回:ソーシャルネットワークサービス とは
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大和 哲 1968年生まれ東京都出身。88年8月、Oh!X(日本ソフトバンク)にて「我ら電脳遊戯民」を執筆。以来、パソコン誌にて初歩のプログラミング、HTML、CGI、インターネットプロトコルなどの解説記事、インターネット関連のQ&A、ゲーム分析記事などを書く。兼業テクニカルライター。ホームページはこちら。 (イラスト : 高橋哲史) |
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■ リアルの人脈をインターネットで強化する「ソーシャルネットワーク」
ソーシャルネットワークサービスは、簡単に言うと「現実上の人と人のつながりをインターネットを使って管理できるようにしたサービス」のことです。現在、世界中で数多くのソーシャルネットワークサービスが提供されており、さまざまな実験が行なわれています。
そのため、内容としてはサイトによって千差万別なのですが、一般的には、サービスを行なっているサイトでアカウントを作成したあとで、現実社会での知人にも招待状を送り、そのサービスに入ってもらいます。ソーシャルネットワークの特徴は、「知人から招待された人しか入れない」ということ、そして知人や知人の知人たちをインターネットというツールを使って、より広く機能的に、あるいは有効に生かせるようになっているということです。
用意される機能に関しては、各サイトによって異なります。たとえば、あるソーシャルネットワークサービスでは、ネットワーク内で「コミュニティ」を作ることができます。このコミュニティには、あるテーマ(たとえば「同じ大学の出身者」「プログラムが好きな人」)を設定し、そのテーマに興味がある人の中で特定の人しか入ることができません。コミュニティへの入会条件は、たとえば、誰でも入れるもの、作った人の知人の知人まで参加できるもの、あるいは作った人だけが承認した人だけが入れるものなどさまざまです。同機能を利用することで、ある程度近い知り合いの人だけで、同じ嗜好の持ち主だけを募って安心してクラブなどを作れるわけです。
また、別のサイトでは、「新しい友達作り」に重点が置かれています。趣味などの条件で異性を探したり、あるいは一緒に仕事をしたい人を探せます。いわば、新しい形の“出会い系”ですが、ソーシャルネットワークは誰か紹介がなければ入れないため、誰でも参加できてしまう普通の出会い系と違って、ある程度参加者の質は保たれているという安心感があります。ちなみにこの機能が有効に生きているのはFriend Finderなど英語圏のサービスが多いようです。
■ Orkutから火がついて……
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サーチテリアの「ktst.jp」は携帯電話向けのソーシャルネットワークサービスだ
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現在では、技術者に詳しいユーザーだけではなく、一般的なユーザーもインターネットをよく利用しています。たとえば、メールを利用したり、ホームページを作ったり、あるいはブログ(Weblog)を公開したりする人もいるかもしれません。ソーシャルネットワーキングは、ブログなどに続く一般に受け入れられるインターネットの使い方として注目されているサービスです。
以前から英語圏ではいくつかソーシャルネットワークに類するようなサービスはあったのですが、最近になって検索サイトとして世界的に有名なGoogleのスタッフが「Orkut」というサイトを作ったことで、話題となりました。Orkutは現在ベータ版とされており、英語しか使えませんが、国籍を「日本」としている人だけでも既にメンバーが15,000人を超えています。
日本でも、「mixi」や「GREE」などの、ソーシャルネットワークサイトがオープンし始めました。たとえば「mixi」の場合、このサイト内でコミュニティを作ることができるほか、「日記」をつけることもでき、この日記を直接の知り合いや、知り合いの知り合いにだけ公開するというようなこともできるようになっています。なお、この日記は携帯電話から投稿できます。
また本誌では「ktst.jp」という携帯電話向けのソーシャルネットワークサービスがスタートしたことが記事になっています。
同サービスの場合、携帯電話ならではの機能も用意されています。たとえば、知り合いのプロフィール欄をクリックすることで、その人に直接電話するというようなことも可能なのです。つまり、知り合いや知り合いの知り合いに電話できる顔写真付きのオンラインアドレス帳として利用できるようになっているというわけです。
■ URL
Orkut(英文)
http://www.orkut.com/
mixi
http://mixi.jp/
GREE.jp
http://gree.jp/
■ 関連記事
・ サーチテリア、携帯向けソーシャルネットワークサービス
(大和 哲)
2004/04/13 12:30
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