Android駆け込み寺
Google「Pixel 10」シリーズはどこが進化した? Pixel 9シリーズとの違いをチェック!
2025年8月21日 05:39
Google Pixelの新モデル「Pixel 10」シリーズが発表された。
昨年のPixel 9シリーズ同様、バータイプの3機種「Pixel 10」「Pixel 10 Pro」「Pixel 10 Pro XL」と、折りたたみ1機種「Pixel 10 Pro Fold」の計4機種がリリースされる。
それぞれを昨年のモデルと比較し、どこが変わったのかをチェックしてみた。
4モデルの共通の進化点
Pixel 10シリーズはAndroid 16と、最新のUI(ユーザーインターフェイス)である「Material 3 Expressive」が搭載される。Expressiveは「表情豊かな」という意味で、弾むようなアニメーションと滑らかな操作感が特徴だ。
プロセッサーは、Pixel 9シリーズのGoogle Tensor G4から、Pixel 10シリーズではTSMCの最新3nmプロセスで設計された「Tensor G5」を搭載する。セキュリティ コプロセッサは引き続きTitan M2だ。
Tensor G5は、最新のGemini Nanoモデルを実行でき、オンデバイスで処理されるものを含み、AIを活用するさまざまな新機能が利用できる。
利用シーンに合わせてアクションを提案する「マジックサジェスト」や電話でリアルタイムに通訳してくれる「マイボイス通訳」、カメラ撮影のアドバイスをしてくれる「カメラコーチ」といった機能が用意されている。
「Pixel 10」は望遠カメラを搭載して3眼システムに
無印のPixel 10で最も進化した部分はカメラだ。
Pixel 9の背面カメラは5000万画素の広角カメラと4800万画素の超広角カメラの2眼構成だった。
一方、今回は4800万画素広角カメラ、1300万画素超広角カメラ、光学式手ぶれ補正機能付きの1080万画素光学5倍望遠カメラからなる3眼システムになった。
光学10倍相当のズーム、さらには最大20倍の超解像ズームも可能になっている。
ディスプレイのサイズ(6.3インチ)やピクセル密度(1080×2424ピクセル)、60~120Hzのリフレッシュレートは同じ。
ピーク輝度が2700nitから3000nitに上がってさらに明るくなった一方、最小輝度は1nitとなり、明るい場所でも暗い場所でも見やすい画面になった。
バッテリー容量は4700mAhから4970mAhに増え、駆動時間も24時間から30時間に拡大。
有線充電は45W USB-C充電器を使用した場合に30分で55%までできるという仕様だったが、Pixel 10では最大出力がもっと少ない30W以上のUSB-C充電器を使用しても、30分で55%まで充電できるようになった。
また、Pixel 9のワイヤレス充電規格は従来のQiだが、今回は最新規格のQi2に対応した。
サイズはPixel 9よりも0.1mm厚くなり、6g重くなった。メモリー(RAM)が12GB、ストレージ(ROM)が128GBと256GBから選べるのは同じだ。
カラーバリエーションは引き続き4色。ただし、Pixel 9ではObsidian(黒曜石:ブラック)、Porcelain(磁器:白系)というオーソドックスなカラーとPeony(ピンク)、Wintergreen(グリーン)だったが、Pixel 10ではObsidian、Frost(霜:白系)に加え、Lemongrass(黄色)、初代Pixelのカラーを彷彿とさせるIndigo(インディゴ:青)という鮮やかなカラーがラインアップされている。
「Pro」は全般的にアップグレート、「Pro XL」のみQi2.2対応
Pixel 9 Pro/Pro XLの進化は無印のカメラほどのインパクトはないが、全体的にアップグレードされている。
背面パネルのマットな処理は継続しているが、カメラバーにダイヤモンドカットが施され、側面のフレームとともに、さりげなくキラリと光る。
カラーは前モデルから続くObsidian、Porcelainに、新色としてMoonstone(ムーンストーン)とJade(翡翠)が採用された。Pixel 9 Pro/Pro XLにあったピンク(Rose Quartz)がなくなり、代わりにグリーンが加わっている。
ディスプレイのサイズ(6.3インチと6.8インチ)、ピクセル密度(1280×2856ピクセルと1344×2992ピクセル)、1~120HzのリフレッシュレートはPixel 9 Pro/Pro XLと同じ。
しかしピーク輝度が3000nitから今回は3300nitに上がった。
サウンドもこれまで以上に良くなっており、Googleの製品担当者は「Pixel史上最もパワフルな低音を実現した」と語っていた。
バッテリー容量は、Proが4700mAhから4870mAhに、Pro XLは5060mAhから5200mAhにアップ。バッテリー駆動はともに24時間以上から30時間以上に長くなった。
有線充電のスペックを見ると、45W USB-C充電器を使った場合にPixel 9 Proは約30分で55%、Pixel 9 Pro XLは70%まで充電という仕様だった。
Pixel 10 Proは30W USB-C PPS(Programmable Power Supply)の充電器を利用した場合に約30分で55%、Pixel 10 Pro XLは45W USB-C PPS充電器を利用した場合に約30分で70%充電が可能という仕様になっている。
バッテリー容量は大きくなったが、適切な充電器を使えば同レベルの急速充電が可能だ。
また、Pixel 9 Pro/Pro XLのワイヤレス充電規格は従来のQiだが、Pixel 10 ProはQi2、10 Pro XLはQi2.2に対応した。Pixel 10 Proは最大出力15Wだが、Pro XLは25Wでワイヤレス急速充電が可能だ。これまではマグネット非対応だったが、Pixel 10シリーズはマグネット対応のワイヤレス充電に進化したことになる。
Pixel 10 Proのサイズは、Pixel 9 Proより0.1mm厚くなり、8g重くなった。
Pixel 10 Pro XLはPixel 9 Pro XLとスペック上はまったく同じだが、11g重くなっている。
Pixel 10 Pro/Pro XLともメモリーが16GBなのは前モデルから変わらないが、ストレージは、128GBがなくなり、256GBか512GBから選ぶようになった。
「Pixel 10 Pro Fold」は耐久性が大きく向上
Pixel 10 Pro Foldは、IP68準拠の防塵・防水性能を備えた初の折りたたみスマホ。Pixel 9 Pro FoldのIPX8準拠の防水性能に防塵性能が加わった。
Googleの担当者によると、9 Pro Foldと比較して「耐久性2倍のヒンジを採用」し、内側のSuper Actua Flexディスプレイは「弾力性のある極薄ガラスと落下に対する保護を強化する二層の耐衝撃フィルムで再設計」され、Pixel 10 Pro Foldは「10年以上の折りたたみに耐える」という。
ちなみに、内側の大型ディスプレイのサイズは同じだが、外側のディスプレイはPixel 9 Pro Foldの6.3インチから6.4インチに拡大した。両ディスプレイともピーク輝度が3000nitiになり、Pixel 9 Pro Foldより明るくなっている。
本体のサイズは、折りたたんだ状態、広げた状態ともに幅と厚みがやや増えているが、重さは1gしか増えていない。サイズの変化はほとんど感じないだろう。
バッテリー容量は4650mAhから 5015mAhに増加。30W USB-C PPS充電器を使用すると、約30分で最大50%充電できる。
ワイヤレス充電はQi2に対応し、最大出力15Wで充電可能。内蔵された磁気技術Pixelsnapにより、開いた状態でも「Pixelsnap充電器(スタンド付き)」(税込み1万1220円)に装着できる。
カメラに関して、スペックの数値はPixel 9 Pro Foldと同じだが、新しい4800万画素広角カメラになるなど一部改良されているという。
また、写真撮影時にスマホを開くと、撮った写真をプレビューでき、素早く撮り直すことができるインスタントビューという機能を搭載している。










