ニュース
グーグルが「Gemini 3」発表、推論能力を極めた最新モデル
2025年11月19日 02:37
米グーグル(Google)は、生成AIモデルの最新世代「Gemini 3」を発表した。
推論能力、マルチモーダル理解、エージェント機能の全てにおいて前世代を凌駕する。「Gemini 3 Pro」と、さらに推論能力を強化した「Gemini 3 Deep Think」の2つのラインアップが示された。
発表と同時にGoogle検索、Geminiアプリ、開発者向けツールで順次、提供を開始されている。
人間レベルのニュアンスを理解する「Gemini 3 Pro」
「Gemini 3 Pro」は、AGI(汎用人工知能)の実現に向けた主要モデルと位置づけられる。
最大の特徴は、単なる回答の生成にとどまらず、文脈の深みやニュアンスを捉える推論能力の向上という。
Gemini 3 Proは、ユーザーが「聞きたいこと」だけでなく、問題解決のために「聞くべきこと」を提示するよう設計された。決まり文句や過度な同調を排除し、簡潔かつ核心を突く洞察を提供する。
その性能を示すべく、グーグルが発表した主要ベンチマークでのスコアは前モデル「Gemini 2.5 Pro」を大きく上回る。たとえば大規模言語モデルの評価指標である「LMArena」ではスコア1501を記録し、リーダーボードの首位に立った。
難問解決に特化した「Gemini 3 Deep Think」
Gemini 3 Proの推論能力をさらに拡張した新モード「Gemini 3 Deep Think」も発表された。複雑に絡み合った要素を解きほぐし、新規性の高い課題を解決するために設計されたモードという。
性能面ではGemini 3 Proをさらに凌駕し、未知の課題への対処能力を測る「ARC-AGI(コード実行あり)」のスコア「45.1%」は前例のない記録とうたう。
Google AI Ultraサブスクリプションユーザー向けに、今後数週間以内に提供される。
マルチモーダル学習
Gemini 3は100万トークンのコンテキストウィンドウを持ち、テキスト、画像、動画、音声、コードをシームレスに統合して処理する。
たとえば外国語の手書きレシピを解読・翻訳できる。また、動画を分析する機能により、スポーツの試合映像を分析し、フォーム改善のための具体的なトレーニングプランを作成できる。
はたまた、学術論文や長時間の講義動画から、学習用フラッシュカードやコード形式のビジュアル教材を生成することもできる。
マルチモーダルを活かし、ユーザーの学びを支援する役割も十分果たせることは、「Gemini 3」の特徴として、グーグルが今回アピールする点のひとつ。
「Google 検索」の進化と「生成UI」
Google検索のAIモードにはGemini 3が搭載され、クエリに応じてUI(ユーザーインターフェイス)を動的に生成する機能が追加された。
たとえば没入型の視覚レイアウトやインタラクティブなツールをその場で構築できる。RNAポリメラーゼのような複雑な科学的概念に対し、シミュレーション可能なモデルを表示して解説する。
コーディング性能とVibe Coding
開発者向け機能として、新プラットフォーム「Antigravity」が用意される。Gemini 3 Proに加え、ブラウザ操作に特化した「Gemini 2.5 Computer Use」モデルや、画像編集モデル「Nano Banana(Gemini 2.5 Image)」が統合されている。
「Antigravity」では、AIエージェントがユーザーに代わって複雑なソフトウェアタスクを計画。さらに、コードを記述し、その実行結果を検証するという一連のプロセスを自律的に完遂できる。
コーディング能力そのものも強化されたという。バイブコーディング能力はGoogle AI Studio、Vertex AIに加え、Cursor、GitHub、JetBrains、Replitなどのサードパーティ製ツールでも利用できる。
長期計画能力とエージェントワークフロー
Gemini 3は、単発のタスクだけでなく、長期的な視野に基づく計画立案と実行能力(エージェント機能)が強化された。
具体例のひとつとして「Gemini Agent」機能として実装。Google AI Ultraユーザー向けにGeminiアプリで提供が開始された。
Gmailの受信トレイ整理や旅行計画など、複数ステップにわたるワークフローをユーザーの管理下で自律的にナビゲートする。
提供スケジュール
一般ユーザー向けにはGeminiアプリおよびGoogle AI Pro/Ultraユーザー向けのGoogle検索AIモードで利用できる。
開発者向けにはGoogle AI StudioやGemini CLIを通じてAPIが提供される。
企業向けにはVertex AIおよびGemini Enterpriseで利用できる。
高度な推論を行うGemini 3 Deep Thinkについては、前述の通りGoogle AI Ultraユーザー向けに後日提供が開始される。




