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「Googleフォト」のAI編集が大幅進化。「サングラスを外して」と指示するだけで修正、「Nano Banana」搭載も

 グーグル(Google)は11月11日(現地時間)、写真管理サービス「Googleフォト」にAIを活用した6つの新機能を追加すると発表した。

 Geminiの高度な画像編集モデル「Nano Banana」を新たに搭載し、自然言語による指示だけで高度な編集やスタイル変更が可能になるほか、AI検索機能「Ask Photos」の提供範囲も拡大する。

具体的な指示で写真を修正

 AIによる編集機能では、より具体的かつパーソナライズされた指示に対応する。

 たとえば「(人物名)のサングラスを外して」「目を開けて」「笑顔にして」といったテキストを入力するだけで、写真の細かな修正が可能になる。

 ユーザーのライブラリ内にあるプライベートな顔グループの情報を利用し、精度の高い編集を実現するという。

自然言語による編集、iPhoneでも

 また、音声やテキストで編集内容を指示できる機能が、米国でiPhone(iOS)でも利用できるようになった。

窓ガラスの反射を取り除いて、とリクエストして編集する場面

 Androidでは5月、Googleフォト10周年にあわせて導入された新しい写真エディタもiOSに導入され、ジェスチャーやワンタップでの提案に加え、自然言語での操作が可能になる。

「Nano Banana」で自在なスタイル変換

 今回のアップデートでは、Geminiの画像編集モデル「Nano Banana」がGoogleフォトのエディタに搭載される。

 これにより、ユーザーは「ルネサンス風の肖像画にして」「カラフルなタイルのモザイク画風に」「児童書の挿絵のように」など、希望するスタイルを説明するだけで、写真を新しいイメージに変換できる。

 なお、編集部で確認したところ、手元のPixel 10 Proではまだ利用できない。

「AIテンプレート」で手軽に画像を生成

 Nano Bananaを活用した新機能として、「AIテンプレート」も追加される。米国とインドのAndroidユーザー向けに、「作成」タブ内で提供が開始される。

 「ハイファッションな写真撮影風」「プロフェッショナルな顔写真」「冬のホリデーカード」といったテンプレートを選び、即座に画像を生成できる。

 今後数週間以内に、米国ではユーザーの趣味や経験に基づいたパーソナライズドテンプレートも提供されるという。

AI検索「Ask Photos」が100以上の国と地域で利用可能に

 検索機能も強化される。自然な言葉で特定の写真や情報を探せるAI検索機能「Ask Photos」が、新たに100以上の国と地域、17の言語で利用可能になるとのことで、対象地域には日本も含まれる。

Ask Photosの対応言語が拡大

 加えて、写真の表示中に利用できる新しい「Ask」ボタンも導入される。ボタンをタップすると、表示中の写真の内容について質問したり、関連する瞬間を探したりできるほか、そのまま編集指示を出すことも可能になる。これらの機能の多くは順次展開される予定。

Askボタン経由で写真に関して質問できる