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Google翻訳に「Gemini」統合、文脈理解が向上 イヤホンでの「リアルタイム通訳」も
2025年12月15日 11:53
グーグルは、翻訳サービス「Google 翻訳」にAIモデル「Gemini」の機能を導入した。テキスト翻訳における文脈理解の精度が向上するほか、イヤホンを使用したリアルタイム音声翻訳機能のベータ版提供を開始する。
テキスト翻訳の刷新
テキスト翻訳機能にGeminiの推論能力が組み込まれた。これにより、従来の翻訳システムよりも文脈を深く理解し、慣用句やスラング、局所的な表現などを適切に訳し分けることが可能となる。
たとえば、英語の慣用句「stealing my thunder」が、直訳で「私の雷を盗む」(手柄を横取りするといった意味)と訳されていたところ、文脈に即した自然な翻訳結果を提示できるようになる。
この機能は、米国およびインドにおいて提供が開始された。対象言語は英語、日本語、スペイン語、ヒンディー語、中国語、ドイツ語など約20言語。Android、iOSアプリおよびWeb版で利用できる。
イヤホンによるリアルタイム音声翻訳
新たなベータ機能として、イヤホンを装着した状態で利用できる「リアルタイム通訳」の提供も開始する。
Geminiのライブ音声翻訳機能をベースに、相手の言葉をリアルタイムで翻訳してイヤホンから再生する。最大の特徴は、話者の抑揚(イントネーション)、話すペース、声の高さ(ピッチ)を保持したまま翻訳音声を生成できる点。これにより、単なる言語変換にとどまらず、会話のニュアンスも伝達可能となる。
「リアルタイム通訳」は70言語以上に対応する。まずは米国、メキシコ、インドのAndroidアプリ向けに展開され、Bluetoothイヤホンなどで利用できる。iOS版およびその他の国・地域への展開は2026年を予定している。


