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クアルコム、PC向け最新チップ「Snapdragon X2 Elite/X2 Elite Extreme」発表

クアルコムは、パソコン(PC)向けの最新チップセット(SoC)「Snapdragon X2 Elite」「Snapdragon X2 Elite Extreme」を発表した。

Snapdragon X2 Elite

 「Snapdragon X2 Elite」は、パソコン向けチップセットである「Snapdragon X」シリーズの最新プレミアムティア向けプラットフォームという位置づけ。Snapdragon X2 Elite搭載デバイスは、2026年上半期に発売される予定。

 カスタムされた第3世代Qualcomm Oryon CPUを採用。最大4.4GHz駆動のプライムコア×12、最大3.6GHz駆動のパフォーマンスコア×6が用意される。

 3nmプロセスノードで製造され、前世代と比較して最大31%高速なパフォーマンスを実現する一方、消費電力は最大43%削減される。80TOPSのAI処理能力を持つ「Qualcomm Hexagon NPU」を搭載。充電器なしでもCopilot+や並行したAI体験を処理できるように設計されている。

 Wi-Fi 7に対応する「Qualcomm FastConnect 7800 Mobile Connectivity System」採用。5G Advanced対応のモデム「Snapdragon X75 5G Modem」を搭載し、最大10Gbpsでダウンロードできる。

Snapdragon X2 Elite Extreme

 もう一方の「Snapdragon X2 Elite Extreme」は、同じく3nmプロセスであり、Snapdragon Xシリーズの次世代プレミアムティアプラットフォーム。

 CPUコアは「Snapdragon X2 Elite」と同じ構成ながら、こちらデュアルコアブーストにより最大5GHzで駆動する。このスペックはARM互換CPUとして初めてという。

 競合製品よりも最大75%高速なCPU性能をうたい、ウルトラプレミアムWindows PC向けAIエージェント体験、計算集約型のデータ分析、プロフェッショナルなメディア編集、科学研究といった複雑で専門レベルのワークロードに適した性能とうたう。

 新型の「Qualcomm Adreno GPU」アーキテクチャーが採用されており、前世代と比べ、ワットあたりの性能および電力効率が2.3倍向上する。

 AI処理を担う「Qualcomm Hexagon NPU」の性能は80TOPSで、クアルコムでは「ノートPC向けとして世界最速のNPU」とアピール。

 法人向けの利用に向けて、管理機能である「Snapdragon Guardian Technology」を採用。ハードウェア、ソフトウェア、クラウドサービスに加えて、Wi-Fiおよび5G接続と組み合わせ、管理者やエンドユーザーがどこからでもパソコンを管理、検索、ロック、データの消去を行える。