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クアルコム、「Snapdragon 8 Gen 5」発表 Oryon CPU搭載の“Elite”下位モデル

 クアルコムは、プレミアムスマートフォン向けの新型チップセット「Snapdragon 8 Gen 5 Mobile Platform」を発表した。9月に発表された「Snapdragon 8 Elite Gen 5」の下位に位置づけられる製品であり、独自のOryon CPUを採用しつつ、コストと性能のバランスを重視した「8シリーズ」の再構築を担うプラットフォームとなる。

 「Snapdragon 8 Gen 5」の最大の特徴は、クアルコム独自のCPUコア「Oryon」の採用。構成は最大3.8GHz駆動のプライムコア2基と、最大3.32GHz駆動のパフォーマンスコア6基の計8コア構成。前世代の「Snapdragon 8 Gen 3」と比較すると、CPU性能は36%、GPU性能は11%向上しており、電力効率も改善された。

 AI処理を担うNPUは、Gen 3比で46%の性能向上を果たした。新たに搭載された「Qualcomm Sensing Hub」には専用のAIプロセッサが組み込まれており、ユーザーのアクティビティ認識や音響シーンの検出など、意図を理解したサポートが可能となる。

 たとえばユーザーが端末を持ち上げるだけでAIアシスタントを起動する機能を実現したり、ユーザーが話す内容・意図を汲み取り、文脈を理解してパーソナライズされた提案をできるようにするという。

 通信面では「Snapdragon X80 5G Modem-RF System」を統合し、下り最大10Gbpsの5G通信に対応するほか、Wi-Fi 7(最大5.8Gbps)やBluetooth 6.0もサポートする。

 「Snapdragon 8 Gen 5」を搭載したスマートフォンは、iQOOやHonor、Meizu、モトローラ、OnePlus、vivoなどから今後数週間以内に登場予定。