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夢物語じゃない、人の感覚を広げる技術を目指す「人間拡張コンソーシアム」が設立

 17日、人の感覚を広げる技術で社会課題の解決を目指す業界団体「人間拡張コンソーシアム」が設立された。参画するのは、H2L、NTTドコモ、ソニーコンピュータサイエンス、TOPPAN、トヨタ自動車 未来創生センター、本田技術研究所、ミズノ、三菱総合研究所。それに加え、学術専門家の4名が参加する。

コンソーシアムで想定する人間拡張の実現イメージ

 人間拡張技術は社会課題を解決する手段として、建設、観光、教育、製造、医療など様々な業界で注目を集めているという。例えば、身体動作の拡張で、スポーツや楽器演奏の指導効果を高められる可能性があり、指導者と生徒がネットワークに接続されたウェアラブルデバイスを通じて身体動作を共有できる。

 これにより、生徒は指導者の筋肉や関節の動きを自身の身体に直接体験し、学ぶことが可能となるため、指導者が近くにいない地域の生徒でも効果の高い指導を受けることができ、教育格差の解消につながる。

 同コンソーシアムは、人間拡張のエコシステム形成と拡大、それらを通じた人間拡張技術による社会問題の解決に、様々な産業分野の企業が業界横断、産官学連携で取り組むことを目的として、内閣府主導の国家プロジェクト 戦略的イノベーション創造プログラム(SIP)第3期「バーチャルコミュニティー拡大に向けた基盤技術・ルールの整備」の一環で発足した。

 参加企業と学術専門家が連携し、人間拡張技術の構成要素であるアプリケーション、デバイス、プラットフォームの実証・接続性の検証や、国際標準化、シンポジウムの開催やホワイトペーパーの発行などによる情報発信といった活動に取り組んでいくという。

 人間拡張のエコシステムの拡大や、人間拡張技術による社会課題の解決には産官学連携や産業分野の企業連携を国を越えた協力が必要との考えから、今後も引き続き様々な業界の企業や、学術専門家から、海外も含め広く会員を募るとともに、関連省庁へも連携を働きかける。

 こうした取り組みを通じて、人間拡張に関連する多様なプレーヤーが集い、関係者間のコネクションの構築や、デバイス、プラットフォーム、アプリケーションの接続検証・実証、ビジネスパートナーとのマッチングを行う場として機能していく予定とのことだ。

同コンソーシアムの活動内容