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「味覚を他人と共有できる技術」を開発、ドコモ・明大・H2L

 NTTドコモ、明治大学、H2Lは、伝えたい味を他人と共有することができる技術を開発した。

 NTTドコモが開発した「人間拡張基盤」と、明治大学総合数理学部 宮下芳明研究室とH2Lが開発した味覚を再現する技術を組み合わせたもの。

 その仕組みは、「味の数値化」「専用機器による味の再現」といった内容。まず、伝えたい味がデータとして数値化される。その後、独自アルゴリズムにより、伝える相手の味覚の感じ方を推定する。それぞれの結果を用いて、専用の機器で、甘みや酸味、塩見、苦味、旨味を20種類の味覚標準液で調合し、伝えたい味が再現される。

 2030年以降の実現を目指す6G(第6世代のモバイル通信技術)は、通信速度が100Gbps以上となり、さらに遅延を抑え、より多くのデバイスが接続できる世界が想定されている。味覚を遠く離れた場所にいる人へ伝える今回の技術は、たとえばメタバース空間内で仲間と料理を共有したり、映画やアニメの中に登場する食事の味を視聴者が楽しんだりすることが可能になると期待されている。

 2024年1月17日から開催される「docomo Open House’24」で本技術が紹介される予定となっている。