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ドコモ/慶大/名工大、触った感覚を相手に合わせて共有できる「FEEL TECH」を開発

 NTTドコモ、慶應義塾大学大学院メディアデザイン研究科 Embodied Media Project、名古屋工業大学大学院工学研究科Haptics Labは、モノに触れた時の触覚を相手の感じ方に合わせて共有する技術「FEEL TECH」を開発した。相手の触覚に対する感度に合わせて触覚を共有する技術の開発は世界初だという。

 「FEEL TECH」は、ドコモが開発した、人間の感覚をネットワークで拡張可能にする基盤、「人間拡張基盤」を用い、モノに触れた感覚を相手の感じ方に合わせて共有する技術。

 この技術は、触覚を把握する機器と、触覚の感度に対する個人差を踏まえた共有を行う「人間拡張基盤」で構成される。センシングデバイスでモノを触った際の振動を計測し、磁気や電気を加えると振動するデバイスなどで振動を加えて触覚を再現する。

 再現された触覚は視覚情報となる映像と合わせて共有される。この振動と映像は同期させる必要があるため、6Gの技術である超低遅延化が必要となるという。

 さらに触覚を保存しておき時間をあけての共有もできる。たとえば、職人にしか認識できないような触覚の違いを他人に共有することができたり、昔触った感覚を忠実に思い出すことができるという。また、ECサイトで洋服などの商品の手触りを試したうえで購入することも可能となる。

 「FEEL TECH」の開発にあたって、慶応大が触覚アクチュエーションデバイスの開発、触覚共有コンテンツの制作を行った。名工大は、触覚センシングデバイスと感覚特性の個人差に対応するアルゴリズムの開発を行った。

 なお、「FEEL TECK」は2月2日からオンラインで開催する「docomo Open House’23」と、2月27日からスペインで開発する「MWC Barcelona 2023」で紹介する予定。