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誰かと同じ味を感じられる、ドコモが味覚を共有する技術

 NTTドコモの法人向けイベント「docomo Open House'24」で味覚を共有する技術が展示される。会期は1月18日まで。

 伝えたい味を分析・数値化するとともに、共有する相手の味の感じ方をデータ化、ドコモの人間拡張基盤上で独自のアルゴリズムにより推定し、味の基本となる甘味、酸味、塩見、苦味、旨味を味覚標準液で再現する。味覚の感度推定は、25のアンケート項目に答えるだけ。言葉で伝えることが難しい味の感じ方を、テクノロジーの力を通じて他者と共有できる仕組み。

筆者の結果(右下)。感じ方も個性のひとつであって良い・悪いということではないとも。ただ、筆者はだいたい何を食べても美味しいと思っている

 会場の体験では、親子間の日常のコミュニケーションでの利用がイメージされている。夕食を作る母親(=体験者)が「美味しくない」と訴える子供の感じる味を確認し、大人と子供の味覚の差異を体感するというもの。これにより、子供が美味しく食べられるように味付けを工夫するという使い方が示された。

味覚標準液で味を再現する「アクチュエーションデバイス」
子供が感じたトマトスープ味。極めて酸味が強かった

 ドコモではこのほかにも、6G時代におけるメタバースや映画・アニメなどでキャラクターが作中で食べている食べ物の味を観客が体験するなど、新たなエンターテイメントのかたちを描く。