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TCP/IPに代わる方式を開発――NTT、次世代ネットワーク「IOWN構想」の技術開発ロードマップ

 NTT(持株)は、次世代の通信ネットワークとして掲げる「IOWN(アイオン)構想」を実現するための具体的な技術開発のロードマップを発表した。

 IOWN(Innovative Optical & Wireless Network)構想は、NTTが2019年5月に提唱した新しいネットワークの構想。光子(フォトン)を扱うフォトニクス(光工学)による処理を掲げている。

 今回発表されたロードマップでも、オールフォトニクス・ネットワークのスペックを活用するため、インターネットでこれまで利用されているTCP/IP方式よりも大容量データの転送時間を短縮する、高速Layer4/Layer3通信方式を2023年を目標に開発する。

 また複数のデータセンターがシームレスにまたがるクラウドコンピューティングインフラの実現に向けて、オールフォトニクス・ネットワークを活用できる高速分散コンピューティング方式を開発する。

 NTTでは、ロードマップで示された技術が開発されていくことで、「大容量データを低遅延に伝達しながらAI制御を行うことにより、ヒトの知覚能力、反射能力を超越したシステム制御を実現する」と説明。多くのAIシステムが協調することで、社会規模の全体最適化、大規模なシミュレーションによる未来予測も現実になる。