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クアルコム、「Snapdragon 855」の実力を示すデモを披露
2018年12月7日 08:10
クアルコムがハワイ州マウイ島で開催している「Snapdragon Technology Summit 2018」の2日目となる12月5日(現地時間)、Snapdragon 855を搭載したスマートフォンのリファレンスモデルを使用したデモが披露された。
前世代となるSnapdragon 845と並べ、InstagramとPUBGを使ってパフォーマンスと消費電力の比較が行われており、Snapdragon 855の方が早く処理が行われ、消費電力も少ないことが確認できた。また、4K HDRの動画撮影と再生やaptX Adaptiveによる音楽再生のデモのほか、5G経由で高解像度のVR動画を転送するデモも行われ、パフォーマンスの高さが示された。
通信関連ではWi-Fi 6(IEEE802.11ax)による4Kビデオのストリーミング視聴のデモも行われており、4ストリームでは途中で再生が止まることがあるのに対し、8ストリームでは止まることなく滑らかに再生が続いていた。
また、60GHz帯を利用するIEEE802.11yを使い、大画面にゲーム画面をリアルタイムに伝送するデモも披露され、遅延を感じずにレースゲームをプレイできることが確認できた。
AI技術を活用したカメラ関連の機能としては、SenseTime社やArcSoft社が開発した夜景やポートレートを美しく記録するのミドルウェアや、3D顔認証のデモが披露された。
スマートフォンのスピーカーから大音量で音楽を流しながら端末に向かって話しかけるというデモでは、Qualcomm Voice Assistantを有効にすることで音楽部分をきれいにキャンセリングした状態で人間の話し声だけを録音できた。このデモは2つのマイクを使用してノイズキャンセリングをかけているとのことだが、Elevoc社が開発した「Vocplus Telecom」のデモでは、AIを活用することで、シングルマイクで周囲のノイズをキャンセリングできることが示された。