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「Snapdragon 855」のスペックが明らかに

 クアルコムは12月5日(現地時間)、ハワイ州マウイ島で開催している「Snapdragon Technology Summit 2018」で、次世代チップセットとなる「Snapdragon 855」のスペックを公表した。

 Snapdragon 855は、7nmプロセスで製造されたチップセット。CPUとなるKryo 485は、2.84GHzのプライムコアを1つ、2.42GHzのパフォーマンスコアを3つ、1.8GHzの効率コアを4つという構成で、Snapdragon 845と比べて45%の性能向上を達成している。

 主にグラフィック処理を担うAdreno 640は、前世代比で20%性能が向上。Vulkan 1.1、OpenGL ES 3.2、OpenCL 2.0 FPといったAPIをサポートし、H.265、VP9のデコーダーを搭載。8Kの360度VR動画の再生に対応するほか、HDR10+、HDR10、HLG、Dolby Visionをサポート。内蔵ディスプレイで4K HDR、外部ディスプレイで2つの4K HDRの出力に対応する。

 写真や動画の撮影といったカメラまわりの処理を行うSpectra 380は、2つの14bitのCV-ISP(Computer Vision-ISP)で構成され、デュアルカメラで22メガピクセル/30fps、シングルカメラで48メガピクセル/30fpsの信号処理に対応。静止画ではHEIF、動画ではHEVC(H.265)での記録をサポートする。オーディオ関連では、最新のAqstic技術を搭載し、aptX adaptiveやTrueWireless Stereo Plusをサポートする。

 主にベクトル計算などでAI関連の処理を受け持つHexagon 690は、前世代比で3倍以上の性能向上を達成している。

 通信まわりでは、下り最大2GbpsのLTEカテゴリー20をサポートしたX24 LTEモデムを搭載。端末に別途搭載するX50と組み合わせることで5Gをサポートする。Wi-Fiについては、Wi-Fi 6(IEEE 802.11ax)をサポートするほか、802.11ayや802.11adにも対応する。

 セキュリティ関連の機能としては、指紋認証、虹彩認証、音声認証、顔認証といった各種生体認証機能に対応するほか、超音波でディスプレイ内蔵の指紋認証を実現する3D Sonic Sensorをサポート。

 充電機能は、Quick Charge 4+による急速充電に対応する。