ニュース

NTT、カスハラに対する基本方針を公開

 NTTは、「NTTグループ カスタマーハラスメントに対する基本方針」を公開した。

 同グループでは、経営戦略の1つに「新たな価値の創造とグローバルサステナブル社会を支えるNTTへ」を掲げ、その実現のために「お客様体験(CX)の高度化」そして「従業員体験(EX)の高度化」に取り組んでいる。

 一部の利用者によるカスタマーハラスメントに該当する迷惑行為が発生していることから、従業員が安全に働ける環境を整え、そしてさらに高度なCXにつなげるべく、「NTTグループ カスタマーハラスメントに対する基本方針」を策定した。

 まず、本方針におけるカスタマーハラスメントの定義は、利用者の言動や要求で、内容の妥当性が欠けているものであるとした。妥当であってもその手段や態度が社会的にふさわしくなく、従業員の就業環境が害される場合も該当する。

 対象となる行為として、身体的および精神的な攻撃、従業員の個人情報などをSNSやインターネットへ投稿すること、不合理または過剰なサービスの要求など、10つの例が挙げられた。ただし、カスタマーハラスメントは例示された行為のみに限定されないとした。

対象となる行為
  • 身体的、精神的な攻撃(暴行、傷害、脅迫、中傷、名誉毀損、侮辱、暴言)や威圧的言動
  • 過度な謝罪要求(土下座等)
  • 拘束的な行動(不退去、長時間の電話・居座り、監禁、何度も同じ説明をさせる・要求する)
  • 許可なく当社グループ関連施設内に立ち入る行為
  • 許可なく録音、および当社グループで働く従業員や当社グループ関連施設を撮影する行為
  • 差別的な言動、性的な言動
  • 当社グループで働く従業員個人への攻撃や要求
  • 当社グループで働く従業員の個人情報等のSNS/インターネットへの投稿(写真、音声、映像の公開)
  • 不合理または過剰なサービスの提供の要求
  • 正当な理由のない商品やサービス、金銭の要求

 カスタマーハラスメントが発生した場合、従業員を守る毅然とした対応をとるほか、利用者対応を拒否する場合があるとした。悪質な行為や、犯罪行為には、法的処置を含め厳正に対応する。

 そのほか、従業員に向けて、カスタマーハラスメントに関する知識や対処法の研修を行う。また、カスタマーハラスメントにあった従業員のケアや再発防止に努めるとした。