ニュース

大幅進化の新モデル、通訳機「POCKETALK W」9月7日発売

 ソースネクストは、機能・性能を大幅に向上させ、4G LTEに対応した通訳機「POCKETALK W」(ポケトーク ダブル)を9月7日に発売する。価格は2万4880円(税抜、以下同)、グローバル通信モデル(2年間)は2万9880円。

「POCKETALK W」

 「POCKETALK W」は、2017年12月に発売された通訳機「POCKETALK」(ポケトーク)の後継モデル。ボタンを押しながら話し、ボタンを離すと翻訳が行われる簡単な操作で利用でき、第1言語、第2言語の2つのボタンを搭載している。

 Wi-FiやLTEなど通信網を介してクラウドの翻訳エンジンで翻訳を行う。翻訳された結果は、音声と画面のテキストで出力される。

 新モデルでは従来モデルと比較して画面サイズが3倍に拡大、タッチパネルになった。グローバル通信用のSIMはソラコムが提供するeSIMを搭載、設定不要で使い始められる。また世界105の国・地域で利用できる。

 4G LTEに対応したことで翻訳結果が出力されるまでの速度が高速化されたほか、翻訳エンジンの強化で翻訳処理そのものも高速化された。これにより従来モデルと比較して、Wi-Fiでは平均7.4倍、モバイル網では平均2.5倍の翻訳速度になったという。

 対応言語数は63言語から74言語に拡大、ライセンスを取得して利用している翻訳エンジンは中身を刷新して精度を向上。また英語でも「インド英語」「オーストラリア英語」などのアクセントや、日本語では関西弁など一部の方言の入力にも対応している。声の指示により翻訳する言語を切り替えられる機能も搭載している。

 テキストを表示する画面は、翻訳前、翻訳後の両方を表示できるようになった。翻訳履歴の保存は、端末に1万件、「ポケトークセンター」と連携すると無制限になる。「ポケトークセンター」の履歴はパソコンのブラウザにリアルタイムで表示でき、会議などでプロジェクターを使ってブラウザの画面を表示すれば、多人数で会話・翻訳内容を共有することも可能になる。

 スピーカーは従来モデルの0.8W×1から1.5W×2になり、音質・音量が向上。Bluetooth 4.0に対応し、より大きな音が出るBluetoothスピーカーから音声を出力することもできる。またロゼッタストーンとの連携機能も用意されている。

 カラーラインナップは、ブラック、ホワイト、ゴールドの3色のラインナップになる。別売りのアクセサリーとして、保護ケース、液晶保護フィルム、ポーチ、充電用クレードル、ネックストラップもラインナップされる。

 本体はAndroidをベースにしたOSを搭載。液晶ディスプレイは2.4インチ、320×240ドットで、タッチ操作で設定変更などを行う。グローバル通信モデルの対応バンドは、FDD-LTEがバンド1/2/8/19/28b、W-CDMAがバンド1/2/5/6/19。本体の大きさは約110×59.8×15.8mm。外部端子はUSB Type-C。

イメージキャラクターは明石家さんま、テレビCMも制作

 7月26日には都内で記者向けに発表会が開催された。ソースネクスト 代表取締役社長の松田憲幸氏は、前モデルの初回生産分が11日間で完売し、同社の時価総額が3.3倍になるなど、製品展開が非常に好調だったことを紹介。直接取り引きする家電量販店での展開や、長年手がけてきたオンライン販売を駆使し、法人の導入も幅広い業種で進んだ結果、翻訳機として圧倒的な市場シェアを獲得していることを紹介した。

 一方、ユーザーの声を毎日確認しているという松田氏は、評価する声のほかに、要望の声も多いと指摘。前モデルとは異なり、新モデルでは翻訳エンジンを除くハードウェア・ソフトウェアをすべて自社で仕様を決める自社開発製品とし、要望に応える形で、上記にあるさまざまな機能の向上を実現した。また自社製品となることで、海外展開も行えることとなり、グローバル展開を行う方針であることも明らかにされた。

 松田氏は「体感的に、圧倒的に翻訳スピードが違う。ぜひ体験してもらいたい」とより快適に利用できることをアピールした。

「POCKETALK W」を披露するソースネクスト 代表取締役社長の松田憲幸氏

 また、「翻訳機をメジャーにしていくという意気込みの表れ」(松田氏)として、イメージキャラクターに明石家さんまを起用することを発表。同社としては珍しいというテレビCMも制作して、大々的にアピールしていくことを明らかにした。

発表会には安藤美姫と、明石家さんまの代わり(?)に原口あきまさが登場、翻訳機能をステージ上で披露した