本日の一品

3COINSの現代風にアップデートされたカセットプレーヤー

 聞くところによると、若い世代を中心にカセットテープが復権しつつあるそうです。レコードの売り上げがCDを上回ったという話もあり、昭和生まれの世代には信じられないリバイバル現象が起こっているようです。

スリーコインズのカセットプレーヤー。昔もこういうポップなデザインのプレーヤーありましたね。

 こうした流行を受けてか、ファンシーな生活雑貨を手頃な価格で提供してくれる3COINS(スリーコインズ)からも、カセットテーププレーヤーが新商品として登場しました。限られた店舗でのみ販売されていて、この製品を探し回ること数カ月、ようやく入手できたので、今回はその魅力をご紹介します。

ボタンは昔ながらの押し込み式。押し込んだボタンはほかのボタンを半押しすると元に戻ります。
側面のフタをパカッと開いてテープを挿入します。

 手のひらサイズの本体は、側面のカセット挿入口がシースルーデザインになっており、レトロながらもおしゃれな印象です。手動でフタを開けてカセットテープを挿入し、各種ボタンで操作する仕組みは、かつてこういった製品に親しんだ世代には懐かしく感じられるでしょう。一方で、硬めのボタンを押し込むアナログ感が、若い世代にとっては新鮮に映るかもしれません。

 一方で今風な特徴としてUSB給電にも対応しており、外部電源があれば単三電池2本を使わずに動作させることができます。USB接続でパソコンに音声を取り込む機能があればもっと便利だなと思いましたが、そこまで求めるのは贅沢かもしれません。

背面には服やポケットなどにひっかけるためのクリップが付属。
イヤホンジャックの横に、USB給電用のUSB Type-Cポートがあるのが今風。
マイクも付属するので録音も可能。録音はオレンジ色のボタンを押し込んで行います。

 なお本製品は片面再生(オートリバース機能なし)に加え、録音にも対応しています。昔、まだICレコーダーが高価だった時代には、こうした録音機能付きカセットプレーヤーで取材をしたなあ……としみじみ思い出してしまいました。

実家から発掘してきたカセットテープの再生にチャレンジ
30年以上前の製品ですが、テープが伸びることなく普通に巻き戻せました。

 試しに使ってみるべく、ちょうど実家の片付けで発掘したカセットテープの再生に挑戦しました。30年以上前のカセットテープ版サウンドトラックです。本製品にはスピーカーが内蔵されていないため、イヤホンや外部スピーカーが必要ですが、今どき仕様としてBluetoothにも対応しています。説明書を参考に、手元のサウンドバーに接続し、テープを文字通り“巻き戻し”、再生ボタンを「ガチャリ」と押すと、大きめのテープノイズの後に懐かしい音声が流れ始めました。当時よく聴いていた音源が、30年後も問題なく再生できることに感動しました。

USB給電しながらBluetooth接続してカセットテープを聞くという時代錯誤感。でもちゃんと聴けたことに感動してしまいました。

 ちなみに、実家から発掘したカセットテープの中には30数年前、筆者がFMラジオ番組に憧れてラジオDJ気取りで選曲とナレーションを吹き込んだものがありました。久々にカセットプレイヤーを手にしたことで、これらの思い出が掘り起こす機会に恵まれたわけですが……。このテープを再生して青春の記録に悶絶するか、聞かずに燃えるゴミの日にテープをそっと処分するか。悩みどころです。

製品名購入場所価格
カセットプレーヤー3COINS5500円