ニュース

クアルコムが初の5G通信対応モデム「Snapdragon X50」、ミリ波帯で最大5Gbps

ミドルレンジ帯の新チップセットも

 クアルコムは、香港で開催中の「4G/5Gサミット」にあわせ、5Gをサポートするモデム「Snapdragon X50 5Gモデム」や、ミドルレンジ帯のチップセット「Snadragon 653」「Snapdragon 626」と「Snapdragon 427」などを発表した。

 「Snapdragon X50 5Gモデム」は、5Gをサポートするモバイルデバイス用モデム。ミリ波帯の28GHz帯をサポートし、アダプティブビームフォーミングやビームトラッキングといったMIMOアンテナ技術に対応。最大で800MHzの帯域幅を使って、下り5Gbpsの通信が可能としている。

 2017年の後半にサンプル出荷を予定しており、商用製品に搭載されるのは2018年の前半となる見通し。

Snapdragonシリーズの新チップセット

 ミドルレンジ帯向けの新チップセット「Snadragon 653」「Snapdragon 626」と「Snapdragon 427」も発表された。「Snadragon 653」と「Snapdragon 626」を搭載した商用製品は2016年末に、「Snapdragon 427」搭載製品は2017年初頭に登場する。

 3製品はLTEカテゴリー7、2波のキャリアアグリゲーションをサポートする。下り最大300Mbps、上り最大150Mbpsの通信で利用可能。Snapdragonの上位チップセットが対応していたVoLTEの高音質コーデック「EVS」や、デュアルカメラの画像処理もサポートする。

 「Snadragon 653」は、前モデルのSnadragon 652と比較して、対応メモリが最大8GBに倍増した。オクタコアで、ベースCPUはARMのCortex A53/A57(最大1.95GHz×4+最大1.4GHz×4)。GPUはAdreno 510。

 「Snapdragon 626」のベースCPUはオクタコアのCortex-A53で、動作周波数は最大2.2GHz。GPUはAdreno 506。

 「Snapdragon 427」のベースCPUはクアッドコアのCortex-A53で、動作周波数は最大1.4GHz。GPUはAdreno 308。

1Gbps対応のモバイルWi-Fiルーター、豪で登場

 世界初、下り1GbpsのLTE通信に対応するとうたうコンシューマーの商用サービスが、オーストラリアで登場する。クアルコム、エリクソン、ネットギアとオーストラリアのキャリアTelstraが協業し、商用サービスの提供を目指す。

 Telstraが今後展開する下り1Gbps対応のネットワークで、ネットギアのモバイルルーター「MR1100」が使用される。MR1100は、クアルコムが2月に発表した「Snapdragon X16 LTEモデム」を搭載する。