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クアルコム、5Gのミリ波帯で動作するスマホ型試験機を開発
ノキアとは5Gの相互運用試験などで協業へ
2017年9月12日 13:04
Qualcomm(クアルコム)は、「5G NR(New Radio)」向けに、24GHz帯以上のミリ波帯で動作する、スマートフォン型のプロトタイプシステムを開発した。2017年後半に開始されるベンダーやキャリアの試験に活用されるほか、端末メーカーも早い段階からミリ波への最適化を開始できる機会になるとしている。
「5G」では、「5G NR」として、これまで利用されてこなかった高い周波数帯の活用も準備されている。クアルコムが開発したプロトタイプは、高い周波数帯で動作する端末を手に持った場合の課題に対する、クアルコムの最適化された無線設計を示すものとしている。
このプロトタイプは、見通しがきかない環境において、マルチギガビット(1Gbps以上)のモバイルブロードバンドやモビリティに必要な、アダプティブアナログビームフォーミング、ビームトラッキング、ビームステアリングに対応したMIMOアンテナ技術を搭載している。また、帯域として800MHz幅がサポートされ、LDPCチャンネルコーディングを含む5G NR技術に対応することで、下り最大5Gbpsの速度をサポートしている。
一般に「5G」は2020年に商用サービスが開始されると言われているが、一部の国・キャリアは2019年に商用サービスを開始するとアナウンスするなど、前倒しされる傾向にある。クアルコムでは、試験やトライアルで得た知見を2019年の商用サービスの開始をサポートする「Snapdragon X50 5Gマルチモードモデムファミリー」の開発に活用していく。
クアルコムはまた、ノキアと協業し、3GPP Release 15 5g New Radio(NR)に基づく相互運用試験と無線トライアルを実施する計画を発表している。2017年後半に実施される予定の試験では、1msという低遅延で高速な通信速度や信頼性を実現することが示され、これには6GHz以下の周波数帯と、28GHzや39GHzなどのミリ波帯の動作も含まれるとしている。