本日の一品
憧れの「INFOBAR」オーナー気分が味わえるApple Watchケース
2024年5月28日 00:00
ある程度の年齢のケータイ&ガジェット好きの諸兄であれば、「INFOBAR(インフォバー)」登場時の衝撃は覚えておられると思います。
フィーチャーフォン文化華やかしき2003年10月、auから「au design project」の第一弾としてリリースされ颯爽と登場した初代「INFOBAR」は、その可愛くもカッコいい個性的なデザインによって通信業界および全ケータイ&ガジェット好きに大きな衝撃を与え、「デザインケータイ」というジャンルを生み出しました。
当時、どれだけの衝撃であったのかは、本誌ケータイWatchの「2003年のケータイ of the Year」で1位に輝いていることからも分かると思います。
筆者もINFOBARに衝撃を受けた一人。すぐにでも使いたかったものの、携帯電話の利用契約はキャリア固定の2年縛りが常識であった時代のこと、別キャリアと契約していた筆者がようやくauに転出したときの最新機種は、「au design project」の第3弾として発売された「Talby」でした。なお「Talby」もそれはそれで可愛い端末です。
詳しくは登場時の本誌記事をご参照ください。
それはさておき、その後のケータイ業界が、iPhoneという黒船によって大転換し、旧来の携帯電話がフィーチャーフォン・ガラケーと呼ばれ過去のものになってしまったのは周知の通り。
とはいえ、初代INFOBARのデザインを受け継ぐスマートフォンなどの機器はその後もたびたび発売されており、「au design project」のコンセプトの命脈は生き続けているのは確かだと思います。
そんな中、初代INFOBAR型のApple Watchケースが登場したというニュースを目にしました。何それ? と思って確かめた頃には、クラウドファンディングの「CAMPFIRE」での予定販売台数はあっという間に終了。
初代INFOBARの変わらぬ人気っぷりを見せつけられたところで、今度は一般にも数量限定で販売されるといいます。どうしようか迷っていたところ、編集部から使ってみないかとお声がけを頂いたので、一も二もなく了承。さっそく使ってみてその完成度に唸ったので、ぜひご報告させてください。
「初代INFOBAR型Apple Watch Case」と最初に聞いたとき、Apple Watchを保管しておくためのケースなのかと思いました。実態はどちらかというと「初代INFOBARを使っているような気分で、Apple Watchを使えるケース」と言ったほうが正しいと思います。
使い方はいたって簡単。ケースの背面に、バンドを取り外したApple Watchをセットしたら完了です。そうすると、上手いことINFOBARのディスプレイ部分にApple Watchのディスプレイが収まり、まるで初代INFOBARを使っているような気分になれるのです。
あくまでも操作はApple Watchのタッチパネルの作の範囲に留まりますが、Apple Watchは発信できるので電話ができますし、音楽も聞けるしメールも読めるしLINEもできます。
腕に装着はできないので、歩数や心拍数などのライフログは取れないものの、充電部が背面に出ておりそのまま充電もできます。このケースの企画、初代INFOBARとApple Watchのディスプレイサイズが同じ2インチである発見から始まった、いわゆるお遊びであったというわりに意外な実用性がありました。
ケース自体、初代INFOBAR開発チームが企画・開発したというだけあって異様に再現度が高く、あの頃ケータイショップで何度も「いいなあ……欲しいなあ……」と何度も触ったり握ったりしていた初代INFOBARそのもの。
もちろんアンテナは伸びませんし、特徴的なタイル状のボタンは押し込めませんが、所有欲を満足させる確実なクオリティだと思いました。なんならApple Watchを持っていなくても、このケース自体をオブジェとして、一種のフィギュアとして所有するのもアリだと思います。
Apple Watchのケースに9900円、という価格をどう感じるかは、初代INFOBARへの思い入れの強さ次第かと思いますが、筆者としてはこれだけの満足感を与えてくれるならむしろ、と感じる一人です。数量が限られているようですので、もしあのころ、筆者と同様に喉から手が出るほど欲しいと思いつつ手が届かなかったようなケータイガジェット好きの諸兄には、今こそぜひおすすめしたい一品です。
製品名 | 発売元 | 価格 |
---|---|---|
初代INFOBAR型Apple Watch Case | KDDI | 9900円 |