スタパ齋藤のApple野郎

Apple CarPlayが予想外に便利だった話

Apple CarPlay? どうせあんなの……スミマセンでしたッ!!!

 乗っているクルマ(のナビゲーションシステム)が「Apple CarPlay」に対応しているのだが、これまで「CarPlay? あんなのiPhoneアプリの一部がカーナビの画面上で使えるだけでしょ。ふっ。使わないっス」と思い込んでいた。

 Apple CarPlayとは、カーナビなど車載ユニットとiPhoneを接続すると、車載ユニットでアプリの操作や表示を行えるようになるというもの。つまりカーナビとiPhoneが合体し、クルマでのiPhone利用がよりスムーズになる。Apple CarPlay対応のカーナビなど車載ユニットなら、iPhoneとUSB接続する程度で使用可能。

 まあでも、カーナビ画面でアプリが使えてもなあ……運転中には画面表示を凝視できないし……。しかし、使ってもいないのに「使わないっス」はイカンだろうと思い直し、使ってみることにした。

 そしたら!!! なんですか!!! 使いやすいじゃないスか!!! てゅーかiPhoneとカーナビの融合により、俺のクルマがより便利&快適になったゼ!!! てゅーか「使わないっス」とか鼻で笑ってスミマセンでした!!! という気分になったのであった。

Apple CarPlayで何ができる?

 前述のとおり、Apple CarPlayはカーナビなど車載ユニット画面上でiPhoneアプリを使えるというもの。Apple CarPlay対応車載ユニットやApple CarPlay対応アプリはApple CarPlay公式サイトをご覧いただきたい。

 俺が今乗ってるクルマはホンダ「ステップワゴン」。Honda純正ナビゲーションシステム「Gathers(ギャザズ)」を使っているが、そのUSBポートにiPhoneをつなぐと、カーナビのメニュー画面に[Apple CarPlay]のボタンが追加される。で、そのボタンをタップするとApple CarPlay開始。

 まずはホーム画面にApple CarPlayで使えるアプリのアイコンが表示される。また、マップやミュージック(プレイヤー)、よく使う行き先のアイコンが表示されたダッシュボードも表示可能。

 使用中のナビの画面サイズは10インチ。なのでiPadにデカいアプリアイコンを並んでいるような状態で使える。視認性や操作性は上々で、これなら運転中に一瞬で目視して操作することができる。「設定」アプリからは簡単な動作設定も行える。

 で、まずはApple純正「マップ」アプリでカーナビゲーションを使ってみた。車載のカーナビは十分便利で高機能だが、さてApple純正「マップ」アプリはどうなのか?

 使用感的には“必要十分なカーナビ”といった感じ。カーナビ専用機のように、交差点や高速出入り口をグラフィック表示してくれるわけでもなく、レーン表示なども簡便。その一方で操作感がシンプルなのでスピーディーに使いこなせる。「まあコレがあればフツーにナビしてもらえるな(でもこのナビの案内で首都高は走りたくないけど)」というのが俺的実感である。

 ちなみに、ホンダ純正カーナビ(Gathers)でナビゲーションさせていて、そこでApple CarPlayを起動して「マップ」アプリでナビゲーションを開始したら、純正ナビのナビゲーションは終了。「マップ」アプリがナビを始めた。逆も然りで排他利用となっているようだ。

 また、ホンダ純正ナビGathersとApple CarPlayは、けっこうシッカリと親和している感じ。例えばGathersの音声メッセージがあるとApple CarPlayの音楽再生ボリュームが下がったりするなど連携性も良好だ。

あっ音がイイ!!! Siriがよく働き、電話は便利♪

 iPhoneの中には好みの曲がたくさん入っている。いつもはコレをカーナビとBluetooth接続で聴いている。カーナビの音楽再生機能でiPhone内の曲の再生操作をしているのだ。

 一方Apple CarPlayの場合はUSB接続。曲の操作もいつもの「ミュージック」アプリとほぼ同じになる。音質UPとか操作性の向上はあるかな?

 おおっ!!! 音質が向上した!!! いきなりわかるレベルで向上。高音がよりクリアになり低音に締まりが出たという感じ。音圧も上がったような印象で、これまでより低いボリュームで十分な音量が得られるようになった。これはApple CarPlay云々というより、Bluetooth接続かUSB接続かの違いだろう。

 操作性も向上。ていうかカーナビの音楽再生機能よりも「ミュージック」アプリの操作に慣れているので、より手早く操作できるようになった。

 続いて「メッセージ」アプリ。ナビ画面でメッセージって、ソフトウェアキーボードとか出るのかな?

 メッセージ(iMessage)によるテキストなどの送信は、基本的にSiriを介して行うようだ。送信先を選んでメッセージを話すと、Siriがそれを確認のため復唱する。それでOKならSiriに送信を依頼してメッセージを送るという流れだ。

 Apple CarPlayでは多くの機能をSiriを介して使える。今どきのSiriは音声認識も十分実用レベルであり、運転中にApple CarPlayを声で操作できるのは安全&便利だ。もちろん運転中の質問、例えば目的地の天気とか現在の日経平均とかイロイロとSiriが答えてくれる。SiriはApple CarPlay使用中にヒッジョーによく働くのであった。なお、俺のクルマの場合、Siriはハンドル左下の音声コマンドボタンの長押しで呼び出せた。

 また、ホンダ純正ナビGathersの場合、[AUDIO]ボタン長押しでSiriを呼び出したり、[現在地]ボタン長押しでApple CarPlayのマップを起動することもできるようだ。ちなみに、Apple CarPlayでSiriを使うのを“Siri eyes free(シリ アイズ フリー)”って言うんですってよ奥様!!! んまぁ〜007映画のタイトルみたいですわね!!!

 さておき、さらに「電話」アプリも使ってみる。純正カーナビでもiPhoneの電話機能や電話帳を使えるが、その代替になるだろうか?

 電話機能に関しては純正カーナビよりApple CarPlayの方がずっと使いやすいと感じた。まあこれも慣れの問題だが、いつもの電話機iPhoneと同じ操作感で、押せるボタン類がどれもデカいというのが快適。なるほどイイね!!! Apple CarPlay♪ みたいな。

Google Mapsも使えるし、Amazon Musicもイケる

 Apple CarPlay公式サイトには、Apple CarPlay対応アプリがイロイロ紹介されている。俺のiPhoneに入っているアプリにもApple CarPlay対応品がいくつかあったので試した。まずは「Google Maps」アプリ。

 いつものGoogleマップ♪ 航空写真表示も交通状況情報も表示できる。さすがに3D表示はできないようだが、カーナビで航空写真表示対応品って見たことないし、航空写真をナビ画面に表示させつつのドライブって素敵かも!!!

 あと音楽配信サービスの「Amazon Music」アプリ。プレイリストをけっこう作っているので、これが使えるのはありがたい。

 お。これも音が良くなったかも。やっぱUSB接続はイイな〜音質的に。あと操作性もイイ感じ。やっぱデカい画面でデカいUIをタッチ操作ってイイな〜ラクで。

 という感じで、全体的に予想外に便利に使えたApple CarPlay。こういう使い勝手なら今後も積極的に使ってゆきたいッ!!! という気分になった俺である。Apple CarPlay対応のカーナビなど車載ユニットを使っているなら、ゼヒお試しあれ♪

スタパ齋藤

1964年8月28日デビュー。中学生時代にマイコン野郎と化し、高校時代にコンピュータ野郎と化し、大学時代にコンピュータゲーム野郎となって道を誤る。特技は太股の肉離れや乱文乱筆や電池の液漏れと20時間以上の連続睡眠の自称衝動買い技術者。収入のほとんどをカッコよいしサイバーだしナイスだしジョリーグッドなデバイスにつぎ込みつつライター稼業に勤しむ。