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「Galaxy Z Fold6」がOne UI 7に。UI刷新とAI機能で何が変わった?

【Galaxy Z Fold6】

 6月23日に、ドコモ版の「Galaxy Z Fold6」でOSアップデートが始まった。Androidのバージョンが14から15に上がるうえに、サムスン電子の独自カスタマイズである「One UI」のバージョンも7になった。メジャーアップデートということで、様々な機能が追加されている。

Android 15およびOne UI 7にアップデートされたGalaxy Z Fold6

 真っ先に気づいたのは、アプリのドロワーが横スクロールから縦スクロールになったこと。なかなか大胆な変更で最初は戸惑ったが、検索窓が画面下に変更になり、片手操作時でもタップしやすくなった点は評価できる。

 特に今回はユーザーインターフェイス(UI)のアップデートが多く、これ以外でも、Geminiを電源キーの長押しで起動できるようになったり、クイックパネルのレイアウトが変わったりと、変化が大きい印象だ。

ドロワーが縦スクロールに
Geminiは電源キーの長押しで呼び出せるようになった

 また、開いたときに画面下に表示されるタスクバーも、アイコンが大きくなり、タップしやすくなっている。呼び出し方も、これまでは画面下にあるバー(ジェスチャー操作の場合)以外の部分を長押ししていたが、One UI 7では、これが上方向へのフリックになっている。

タスクバーのデザインが変わり、呼び出しやすくなった

 タスクバーを呼び出そうと画面下部を長押しする際に、バーに指が触れてしまい、「かこって検索」が起動してしまうことが多々あったため、この改善はうれしい。アイコンが大きくなり、アプリを選択しやすくなった点も評価できる。変化ではあるが、より操作性を高める方向になっていることがうかがえる。

 機能面では、Galaxy S25シリーズが対応していた「Galaxy AI」の各種機能が利用できるようになった。大きなアップデートと言えるのが、「入力アシスト」への対応。メールやSamsung Notesなどアプリで文章を作成している際に呼び出すことができ、代わりに文章を書いてもらったり、書いた文章のトーンを変更したりできる。

入力アシストで文章を書いてもらうことが可能に

 また、Galaxy S25シリーズで加わった「Now Bar」も利用できるようになっている。タイマーやボイスレコーダー、充電の状態などが大きなバーで表示されて見やすい。ただし、Now Barと同時にGalaxy S25シリーズに導入された「Now Brief」は搭載されなかった。同じOne UI 7でも、機種によって若干の機能差はあるようだ。

Galaxy S25シリーズで導入されたNow Barにも対応した

 UIの改善や機能追加が多かったOne UI 7へのアップデートだが、戸惑ったところもあった。アプリアイコンのカラーがそれだ。筆者は、以前からアイコンをカラーパレットに合わせる設定して、ホーム画面の色味を落ち着かせていた。アプリを見分けづらくなるのは難点だが、壁紙とも統一感が出て、見栄えはいい。

 ところが、OSをアップデートしたところ、設定は引き継がれているのに色が変わってしまった。どちらかと言えば、壁紙とのコントラストが強くなった感がある。見やすいと言えば見やすいものの、のっぺりした色みがあまり好みではない。仕方がないので、アイコンにカラーパレットを適用するのをやめ、デフォルトのカラーを使うことにした。

カラーパレットをアイコンに反映させたところ、かなりはっきりした色になってしまった

 そのほかにも、アップデートの内容は多岐に渡る。One UI 7ならではの新機能を確認したいときには、サムスン電子が公開しているサイトを見るといいだろう。新機能の多彩さは、まさにメジャーアップデートと呼ぶにふさわしい。

 一方で、ようやくAndroid 15になったのか……と思ったことも事実。実際、昨年8月に発売された「Pixel 9」は、発売直後こそAndroid 14だったものの、10月にはすぐAndroid 15になり、現在はすでにAndroid 16が適用されている。同時期に発売された端末ながら、すでにOSバージョンで1つ差がついてしまっている状況だ。

Pixel 9は、すでにAndroid 16が適用されている。グーグル純正モデルと比べるのは酷かもしれないが、一時的にバージョンの差が2つも開いてしまったのは少々残念なところ

 グーグルが、新OSの提供を巻き上げたことが差分の生まれてしまった大きな要因の1つで、今年に限った特殊な状況なのかもしれないが、一時的とはいえ2つもバージョンが古くなってしまったのは少々いただけない。「Galaxy Z Fold7」では、ぜひこの差を詰めてほしいと感じている。