DATAで見るケータイ業界

キャリア各社の設備投資、上期の進捗率は軒並み前年度割れ

 主要キャリアの2022年度上期決算が出揃い、各社における上期の設備投資実績値も発表された。そこで、各社の通期計画値と比較しながら、設備投資の進捗状況を整理してみたい。

NTTグループ各社の投資進捗の鈍さが目立つ2022年度上期

 各社の2022年度上期における通期計画への進捗率は軒並み、2021年度上期を下回り、動きの鈍さが見て取れる。

 進捗率に関し、2022年度上期はNTT東日本が6.7ポイント減となる33.1%、NTTドコモグループは5.8ポイント減の38.9%となった。一方、ソフトバンクグループは1.9ポイント減となる40.5%にとどまった。NTTグループ各社の投資進捗の鈍さが目立つ格好になっている。

下期での盛り返しが期待される2022年度通期投資

 2022年度通期計画をみると、ソフトバンクを除き、各社は2021年度とほぼ横ばいの投資額を計画している。

 元々、通信業界における投資進捗は上期に低く、下期で盛り返すという傾向があり、第3四半期、特に第4四半期に投資が集中する。それに伴い、このまま、投資進捗が低いままで通期を迎えるのか、下期に投資が盛り返すのか、第3四半期、第4四半期における主要キャリア各社の投資進捗に注目が集まる。

IT専門の調査・コンサルティング会社として、1993年に設立。 主に「個別プロジェクトの受託」「調査レポート」「コンサルティング」サービスを展開。 所属アナリストとの意見交換も無償で随時受け付けている。 https://www.mca.co.jp/company/analyst/analystinfo/