DATAで見るケータイ業界
国内キャリア投資は2021年度に2.8兆円へ拡大、国内キャリアの機器投資は約4100億円
2022年11月12日 09:00
MCAは、国内主要キャリア各社の設備投資に関する調査を実施し、その結果を調査レポート「主要キャリアのネットワーク投資戦略と通信インフラ市場 2022年版」に取りまとめた。そこで同レポートから、主要キャリアの設備投資やキャリア向けネットワーク機器市場の状況を取り上げたい。
楽天モバイルの投資拡大が国内キャリア投資額を底上げ
2021年度の国内市場におけるキャリアグループの合計設備投資額は前年度比6.9%増となる2兆8024億円となった。
NTTとSBグループが微減、KDDIグループは増加、楽天モバイル(RM)グループが大幅増とRMグループの投資拡大が大きく影響している。
SBとRMグループが2023年度以降の投資抑制を発表しており、今後、国内キャリア投資推移は2022年度を境に落ち着くものとみられる。それに伴い、2025年度は国内キャリアグループの合計投資額は2兆4208億円と予測した。
移動系キャリアが牽引する国内ネットワーク機器投資
国内キャリアにおける2021年度のネットワーク機器投資は4124億円と推定した。
KDDIが819億円、楽天モバイルは780億円、ソフトバンクが680億円、NTTドコモは660億円と携帯電話事業を行う4社が全体の71.2%となる2939億円を投下し、移動系キャリアが国内ネットワーク機器投資を牽引している点に変化はない。
また、NTTグループにおけるネットワーク機器投資は全体の38.1%となる1570億円を占めたものの、前年度から5ポイントの減少になっている。