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かなり良かったっス! 「FOMA M1000」
スタパ齋藤 スタパ齋藤
1964年8月28日デビュー。中学生時代にマイコン野郎と化し、高校時代にコンピュータ野郎と化し、大学時代にコンピュータゲーム野郎となって道を誤る。特技は太股の肉離れや乱文乱筆や電池の液漏れと20時間以上の連続睡眠の自称衝動買い技術者。収入のほとんどをカッコよいしサイバーだしナイスだしジョリーグッドなデバイスにつぎ込みつつライター稼業に勤しむ。フォトエッセイのスタパデイズをAlt-R(http://www.alt-r.com/)にて連載中。


FOMA M1000、かなり良かったっス。

NTTドコモの「FOMA M1000」。W-CDMAおよびGSM/GPRS方式に対応するモトローラ製端末。Symbian OS 7.0を採用し、2.9インチのタッチパネル式液晶を搭載。数字キーはなく、ソフトウェアキーボードを利用する
 ケータイWatchのこのニュースを見て、わぁモトローラだスマートフォンだぁ~と好奇心を大いに発揮させた俺。すなわちNTTドコモのFOMA M1000端末だが、やっぱり結局案の定、発売日直後に購入した。

 FOMA M1000の詳細についてはNTTドコモの製品紹介ページをご参照いただきたいが、ご存じの通りM1000はいわゆる1つのスマートフォンだ。スマートフォンの定義については大和哲氏の連載記事「ケータイ用語の基礎知識」に詳しく書かれているのでそちらをご参照いただきたいが、要はM1000、FOMA端末でありかつコンピュータ+通信機器としての機能を備えた複合端末である。

 ぶっちゃけた話、M1000はPDAと携帯電話が合体したような端末である、と思っていた俺だが、実際に使ってみたらちょっぴり違うフィーリングであった。

 最初はPDAにFOMA回線が入ったような製品だと思っており、使用感はPDAでありかつFOMA端末として通話等もできるんであろー、と考えていた。が、一カ月ほど使ってみたら、なんつーかですね、感触的にはFOMA端末っていうかケータイっぽいんですな。機能的にはPDAっぽいんスけど、手っ取り早さがケータイっぽい。携帯電話の機能をとことん拡張していった結果、PDA的になった、けど、携帯電話の使用感がまだまだ残っている、という印象を得た。

 で、M1000の使用感的結論から言えば、俺がこれまで使ったスマートフォンの中では最も軽快に使いこなせた端末だと感じた。一昔前のスマートフォン的端末として、J-PHONEのDP-212(パイオニア)やNTTドコモのDialo(東芝)やDataScope(京セラ)やMOEM-D(三菱)等々一連の端末を使い、最近ではVodafoneの702NK(ノキア)なんかも使ったが、M1000はそれらどの端末ともずいぶん違う感触。独断と偏見を交えて言っちゃえば、俺にとって最もシックリ感が高く、最も使いやすいスマートフォンとなった。

 てなわけで今回はNTTドコモのFOMA M1000端末について。その便利さ等を中心にレポートしてみたい。


600ページオーバーのマニュアル……

各種設定は「コントロールパネル」で行なう。あまりメニュー階層が深くないため、操作は比較的わかりやすい
 M1000買ってウヒョヒョのヒョで帰宅して開梱したら、カッコイイM1000端末が俺のモノになったゼ~という喜びを感じ例のMマークの周辺光ってきゃーカッコイイ!! と思ったが、それと同時に大いなるゲンナリ感も得た。だって630ページ以上もある電話帳みたいな取扱説明書入ってんだもん。オぇ。これ読まなきゃダメなのかぁ? みたいな。

 ところが、その凶器的厚みの取説にはさほど触れずに済んだ。と言うのも、M1000のわかりやすさである。正直なところ、取説開くのイヤなんで、もーかなりテキトーにいじくっていた俺。M1000の各種機能を何となく当てずっぽうでいじくった。PCリンク関連ソフトウェアも何となくインストールし、まあこんな感じだろうと大雑把にシンクロナイズ。でも、一応使えちゃった。というか、恐らく正しく各機能を使いこなせている。


 俺の場合、多少はPDAやスマートフォン方面の経験があったからだと思うのだが、でもソレを差し引いても、M1000はずいぶん敷居が低めのスマートフォンだと思う。もちろん、PDAやスマートフォン、あるいはPCと外部機器のシンクロナイズ等が初めてって人は、600ページオーバーの取説を何度も調べる必要が出てくるとは思う。が、PDA大好きっコとか携帯電話フリークな人々にとっては、拍子抜け級の容易さを持つ端末だと言えちゃいそうだ。

 その容易さは、恐らく優れたインターフェイスから来ているのだろう。M1000には物理的なテンキーはなく、ディスプレイをスタイラス等でタップして操作を行なう。画面上、ユーザーが目にするインターフェイスは、UIQ 2.1(のM1000向け拡張仕様版だそうだ)。M1000のOSであるSymbian OS 7.1とユーザーを結ぶヒジョーに大切な部分だが、コレが噂以上に使いやすいし理解しやすい。

 例えば、多くの操作・設定時にメニュー等の階層が浅めであり、浅めの階層に項目類が並んでいること=一望しやすいこと。このテの機器にありがちな、操作・設定時に深いところへ潜って、また戻って、隣に移って、また潜って、というような使いにくさは非常に少ない。

 それから、良い意味で各種機能が高度過ぎないこと。電話帳のトップ画面での表示とかカスタマイズ性低かったりするんスよ。動画や静止画を扱えはするが、基本的には観るだけで編集とか大したコトできねえんスよ。他多くの機能が、どれも比較的に簡素な感じ。だが、その簡素さは不足や不便ではなく、シンプルさ把握しやすさにつながっている。

 必要十分なんですな。電話帳のトップ画面表示で詳細情報まで見えたらナ~とは思うが、その画面で一度タップしたりすれば、さらに詳細な情報が表示される。画像を編集したけりゃそれに向くアプリをインストールするなりPC上で行なえばいい。簡素な機能を容易に扱えるカタチとして“だけ”載せていて、それ以上のコトをするならユーザーがお好きに工夫を、てなイメージのM1000である。

 ツール性が高いってんでしょうか。個々の機能に飾り気や面白味は感じられないものの、手にしたらすぐに理解でき、間もなく使い道が見えてくる。ある意味、硬派であり、メーカーお仕着せ感も低い。まあ、一部わかりにくい点──アイコンが直感的でないような気もするし、(テキトーに使っていて)あぁコレってこの表示を変える機能だったのか的なメニューの説明不足感もある。が、試していればわかる程度だし、過剰な機能・メニュー類が非常に少ないので、そこから混乱が生まれるってコトはない。


スタイラスは本体底部から収納する 充電台、USBケーブル、32MBのTransFlashなどが標準で付属する

予想外に使いやすい電話機能

通常のランチャー画面。いかにもPDAという感じだが、意外に電話機として扱いやすかった
 少々抽象的な話になってしまったが、前述の“M1000のわかりやすさ”云々は、どういう立ち位置でM1000を見るかで大きく変わってくるかもしれない。例えばPDAとしてM1000を見たら「わかりやすいかもしれないが、機能的に貧弱」という評価になりそうだ。

 が、使ってると何となくわかると思うんですけど、M1000ってPDAっぽくない。俺的感触では、超機能拡張型ケータイって雰囲気。で、ケータイという観点からM1000を見てみると、これがヒジョーに好都合にできている。

 M1000購入前、ややネガティブな予想をしていた。M1000は電話機だけど、テンキーがソフトウェアキーってどうなのか!? と。恐らく使いにくいであろー。指で電話番号入れにくくて結局スタイラス使うハメになるであろー。携帯電話としてはイマイチであるが、でも、スマートフォンだからぜひ許そう。などと、勝手に予想。

 ところが、M1000は電話機として扱いやすかった。また、コンピュータとしての機能を持つ電話機としても、かなり扱いやすかった。スマートフォンとしての使い勝手は後述するとして、まず電話機としての使用感を。

 通話系機能を使うには、電話機能を呼び出してソフトウェアテンキーを表示させる。と言っても、スタイラス等によるメニュー操作は特に必要なく(してもイイんですけど)、本体下部のオフフックやオンフックのボタンを押せばいい。他の機能からは、オフフックを押せば発信履歴・不在着信・着信履歴の一覧が表示され、オンフックならテンキーパッドが表示される。アドレス帳(電話帳)からの発信もできるが、その場合はアドレス帳から電話機能を呼び出すことになる。


 文字にするとなんか回りくどいよーな印象になる電話機能だが、実際は本体下部のボタンを押すだけで呼び出せる感覚。アドレス帳をホームボタン長押しで呼び出せるように設定しておけば、本体下部3つのボタンと4方向キーだけで電話機能関連操作を済ませられる。これは慣れるとヒジョーに直感的でありラク。フツーのケータイとさほど変わらないスムーズさで、電話機として使えるかも、と。

 使ってみてけっこー驚いたのが、ソフトウェアテンキーの使用感だ。これが案外イイ。テンキー自体が大きめなので、最初から誤押下はほとんどなかった。指太めの俺が親指で操作しても、だ。またテンキー操作時に、操作音を無音、ビープ、プッシュ(ピポパ音)、バイブレーションから選べるが、これをバイブレーションに設定しておくとチョイとイイ感じ。テンキーにタッチするたびに、本体がブブッと震えるので、なんつーかソフトウェアキーなのに“押した手応え”がある。

 あと、指操作関連絡みで書いておくと、文字入力に使うソフトウェアキーボード使用時以外は、多くのケースで指でフツーに操作できたりする。例えば各種機能でプルダウンメニューを使えるが、これ、指でもフツーに使えたりする。また、ちょっと慣れると親指のみでもOK。携帯電話然として、片手だけで多くの操作をこなせたりする。ハードウェア仕様からするとかなり意外な操作感なので、ぜひ実機に触れて試してみてほしい。

 てなわけで予想外に快適な電話機能およびソフトウェアテンキーだが、このテンキーについてひとつ疑問が残った。非常に扱いやすいとは言え、良くできたハードウェアテンキーと比べたら誤押下は増える。のだが、素人考えながらも、M1000はさらに誤押下を減らせるんじゃないかと思ったりして。

 てのは、テンキー操作時、どの数字が入力されるかが、どうもタップ位置に最も近いキーになっているようなのだ。つまりテンキーとテンキーの間の(キーでない)部分をタップしても、何かしらの数値や記号が入力されるという仕様になっている。キーでない部分に触れたら無反応、という仕様になっていれば誤押下が減るように思うのだが、どうだろう?


電話を発信する時の画面。数字キーが表示される。この画面はスキンを変更できる パッケージに同梱されている電話発信画面のスキン「lunchbox」

使用感激変のカスタマイズ性

ドコモが配布しているアドインアプリ「M1000遠隔ロック」
 M1000の各種機能については、さほどカスタマイズ性は高くない。各種機能(アプリ)の表示方法を大きく変えたりするよーなコトはできない。のだが、M1000のスマートフォンとしての使い勝手は、アプリケーション選択バー等のカスタマイズによって大きく変えることができる。で、変えると、これがまた実に便利なM1000ちゃんへと変わってくれるのだ。

 スケジュール管理やネット関連用途等、多彩な機能を持ち、さらにはアプリを追加インストールして実行することができるM1000だが、それら各機能(アプリ)の起動方法はさまざまだ。例えばアプリケーションランチャーから起動するアプリを選んでもいいし、各種ショートカット機能を利用してホーム画面等からダイレクトに起動させることもできる。

 でもまあ、M1000のポータルな表示となるのはホーム画面だろう。スケジュールや新着留守電、カレンダー、M1000の動作状態等、いろいろな情報(のダイジェスト)を一括して見られるからだ。で、このホーム画面の機能を少々カスタマイズすると、M1000がどの携帯電話端末よりも便利だと感じられるようになる。

 例えばホーム画面のいちばん上にあるアプリケーション選択バー。ここには6つのアプリケーション起動用ショートカットボタンが並ぶが、右端のアプリケーションランチャーを除く5つは自由にカスタマイズできる。よく使うアプリをショートカットとして登録できるのだ。

 また、ホーム画面下側には3つのアプリケーションボタンが並ぶ。これもまたアプリ起動用ショートカットだが、この3つも自由にカスタマイズできる。

 それから、本体下部の銀色のボタン(ホームボタン)は、ホーム画面を呼び出だすためのボタンだが、長押しで特定のアプリを起動させることもできる。もちろん、どのアプリを起動するかは自由にカスタマイズできる。

 てなわけで、画面上に5つ、画面下に3つ、物理ボタンとして1つ、自由にカスタマイズ可能なアプリ起動用ボタンがあり、これをいじってくと、ヒジョーに快適なM1000になるヨ、と。


 例えば俺の場合、本体下側のホームボタン長押しでアドレス帳(電話帳)が起動するようにしている。前述のように、M1000を通話用のケータイとしてサクッと使えるようにするためだ。また、画面下の3つのボタンには、カメラや電卓やボイスレコーダー等、スタイラスを使わずとも操作できるアプリを登録(カメラやボイスレコーダーはハードウェアキーでも呼び出せるが押しにくいので)。画面上部のアプリケーション選択バーには、メールやブラウザや辞書等々、どちらかと言えばスタイラスを使いがちなアプリを登録している。実際は日に日にちょっとずつ変わったりしているが、画面下のほーは指だけボタンで画面上のほーはスタイラス使用時ボタンみたいなノリ。

 でまあそういうふうな感じで好き勝手にカスタマイズできるので、一般的なケータイと比べると、非常に短時間で自分の手に馴染むように“染めていける”のだ。率直に言えば、多機能なケータイは多々いが“ユーザーが端末の指向性に合わせていく必要”がありがち。一方、M1000は、ユーザーの好み・使い方に合わせていける数少ない端末のひとつであり、またその自由度の高さはピカイチ。スマートフォン云々以前に、こういう柔軟なカスタマイズ性は高く評価できると思う。


カレンダーの表示スタイルもカスタマイズ可能 ホーム画面の待受画像変更もできる

パケ代が心配な通信機能

横全画面表示モード。ブラウザはOperaを採用、タブブラウザ機能も搭載する
 メール機能は、POP3とIMAP4の両方をサポートしている。ので、普通一般のプロバイダのメールアカウントをフツーに利用できまくる。また、プロバイダとしてmopera Uを選べば、いちいちサーバにアクセスしに行かずとも、メールが来たら即時、M1000へ自動的にメールが送られてくる感覚で使える。

 いったん通信設定をしてしまえば、スタイラスを使わずともペペペッと容易&軽快にメールを受信できまくりのM1000であり、また、テキスト以外にもJPEGやPDF、WordにExcelにパワポなどの添付ファイルも開けるM1000なので、とりわけビジネスメールを扱うには実用性が高い。

 メール等作成時の文字入力については、例えばソフトウェアキーボードが小さいのでタップ時に目が疲れたりはするものの、まずまずの使用感。今時的日本メーカー製ケータイの予測変換等の効率から比べると、ちょっと若干少しタルいかも!? とは思うが、スタイラスでの入力に慣れるほどに入力効率も上がるので、まあいいかナ、と。

 ちなみに、文字入力用インターフェイスとしては、2種のソフトウェアキーボード(50音とqwerty)、手書き入力パッド、2種のタップ方式が用意されている。ソフトウェアキーボードは前述のように小さめで若干扱いにくいが、手書き入力パッドは認識率もなかなかで反応もスムーズでけっこー便利だ。

 WebブラウザとしてはOpera 7.5が搭載されている。大雑把に言えば、フレームがあろうとflashが使われていようとクッキー必須だろうと、まあだいたいのパソコン向けサイトを閲覧できる。またタブブラウザなので、M1000でも複数のWebページを平行して見ていくことができる。

 Webブラウザに関して、ちょっと良かったのが縦横表示の切り替えと拡大・縮小表示機能だ。拡大・縮小を利用すれば情報量の多いページでもスカスカだけど画像だけはデカいページでもスンナリと表示できる。M1000の画面に合わせてページを自動拡大・縮小するフィット機能も便利だ。縦横切り替え表示は、文字通りWebページの上方をM1000の画面短辺にするか長辺にするかを切り替えるもの。M1000の、さほど高精細でない液晶(と言っても2.9インチで208×320ドットもありますが)上で、より快適にページ閲覧を行なえるギミックだ。


 でまあ、ケータイで十分快適・実用的なパソコンメールの送受信およびWebサイトの閲覧ができるので、何を隠そうビシッと便利。なので、たびたびちょくちょく思わず使っちゃう。接続先がFOMAのパケット通信対応APだったりすると、下り速度とかもかな~り速いわけですよ。快適なんですよ。

 ということで、頭の片隅にパケ代のコトがチラつくものの、必要だから、この添付書類だけはM1000で、今だけちょっとだけ、まーいいか、どーとでもなれ、てな妥協感覚で次々とパケ代が嵩んでいく俺である。

 M1000はIMAP4対応だし、無線LANアダプタとしてIEEE 802.11b対応のものが実装されている。ので、パケ代心配するなら受信メールを厳選したり無線LAN使えるエリアで使えば問題ないじゃん>俺!! とも言えるが、実際、M1000だけでイロイロできちゃうと、とりあえず今すぐM1000でやっちゃいたくなるものだ。また、都心部ならまだしも、郊外在住の俺の無線LANスポットは俺ンちの中くらいっス。家の中でM1000……つーかパソコンで通信するっしょ。

 そんな状況ゆえ、ドコモのパケ・ホーダイ非対応端末でありやがるわりには手軽・快適にパケ代を消費できちゃうM1000には、パケ代の不安がつきまとうのであった。M1000活用時は、やはり自分のパケット通信利用状況を見定めて、FOMAパケットパックをちゃんと選ばないとヤバいと言えよう。


細かな難点等々

 最後になったが、M1000の細かな難点などを。

 ホントに細かいんスけど、まず液晶。ちょっと発色悪くないスかコレ。デジカメで撮った写真をM1000に転送して表示したりすると、少し寒々した印象。彩度が低めなのだろうか、静止画や動画を扱える端末だけに、ちょっいと残念だ。

 それから、一部ボタンがちょっと押しにくい&押下の手応えに乏しいこと。例えば本体左右上部に、それぞれ[カメラ/シャッター]ボタンと[スピーカーホン/ボイスレコードキー]があるが、フツーに持った状態からは遠目でありかつ小さくかつゴムっぽい押下感で不安。要は使いにくい。もっと押しやすい位置がいくらでもあるよーに思うのだが……。

 あと、文字入力時、ソフトウェアキーボード等の起動・表示に時間がかかる。2秒くらいかかる感じで、サクッと文字入力済ませよう!! とか急いでいるときに若干のストレスを感じる。ま、起動後は大きな問題もなくスムーズに入力できるんスけどね。他のアプリ等起動時もちょっとだけ時間がかかるケースがあり、欲を言えば全体的にもっと高速化してくれると嬉しい。

 あと充電台(卓上ホルダ)とACアダプタ。双方ともミョーに大きめである。ACアダプタのコードも太め。充電台は純粋な充電台でありUSB接続クレイドルとしては使えない(Bluetooth接続でPCとシンクロナイズしろってコトでしょうか)。そのサイズは欧米サイズな感じで、日本人ケータイユーザーが見ると強い違和感を覚えると思う。

 充電台のほーは、恐らく「室内ではココにM1000を乗せたまま活用してネ」とスマートフォンにおける書見台的な役割を果たすよう作られているのだと思う。そういうスタイルで使うユーザーには、確かに角度が変えられたりM1000をキッチリとホールドして落下防止にもなる点は便利(だけど充電台に載せるのが面倒)なのであろー。けど、んーと、俺的スタンスでは「そんなトコに凝んないでくださいよ」と言えよう。フツーにコンパクトでシンプルな充電台&ACアダプタにしてくれるか、あるいはUSB接続クレイドル兼充電台としてくれたほーが嬉しかった。

 それからスタイラス。本体内に内蔵でき、伸び縮みする、平べったいスタイラスが付属するが、拙者的にはコレ不便。高密度な端末の中にスタイラスまで内蔵しようとするとなると、こういうカタチ・ギミックになるのはしょうがないんだと思う。けど、やはり、もっと長くて握りやすい太さがあるスタイラスを内蔵して欲しかったところ。本体サイズあと横に5mmとか幅あってもいいから、もっとしっかりしたスタイラスを、と思わず願っちゃった俺です。ちなみに拙者は4Wayスリムスタイラスってのを使っております。コレのちょい短いバージョンがM1000に内蔵できたりしたら昇天っス。

 てな感じだが、アレですな、ほとんど一ユーザーのグチに近い難点っつーか文句ですな。失礼しました。

 ともあれ、FOMA M1000端末に関しては、全体的に高満足度である。高機能なスマートフォンなのにずいぶん間口が広く敷居が低いあたり、ライトなPDAユーザーからヘビーな携帯電話ユーザー(iモード派除く)までが魅力を感じちゃう優良端末だと感じる。



URL
  FOMA M1000製品情報(NTTドコモ)
  http://www.nttdocomo.co.jp/product/business_model/m1000/index.html

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