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クアルコムのCPU「Oryon」最新モデル発表、スマホ初の5GHz駆動と新キャッシュ採用

 クアルコムは、次世代フラッグシップ向けプラットフォーム「Snapdragon」に搭載するプロセッサーである最新版の「Qualcomm Oryon CPU」を発表した。

 モバイル向けプロセッサーとして初めて動作周波数5GHzを達成したほか、新しいキャッシュ構造「Qualcomm Oryon FlexCache」を導入している。

5GHz駆動を実現する完全カスタム設計

 Snapdragonシリーズは、スマートフォンに多く採用されるチップセット(SoC)。中下位のスマホからハイエンドまで幅広くラインアップされるが、もっとも上位のチップセットには、Oryon(オライオン)と名付けられた同社開発のCPUが採用されている。

 今回発表されたものは、“最新版Oryon CPU”であり、マイクロアーキテクチャーから実装手法、周辺のCPUサブシステムに至るまで、クアルコムが設計したカスタムCPUとなる。

 統合的な調整を実施したことで、モバイルプロセッサーという制約のある環境下で、動作周波数5GHzを実現した。

 高い動作周波数とクロックあたりの命令実行数(IPC)を組み合わせることで、アプリの起動やWeb表示の応答性を高め、負荷の高いゲームやコンテンツ制作、AI処理などで高い実用性能を提供する。

複数コアでキャッシュを共有するFlexCache

 性能の維持を支える要素として、可変型キャッシュアーキテクチャーである「Qualcomm Oryon FlexCache」が新たに導入される。

 異なる種類のコア同士で同一のキャッシュプールを共有し、処理負荷に応じて動的に割り当てる仕組みとなる。大きなデータ群を処理する際もメインメモリーへ退避させずにキャッシュ内で保持できるため、メモリー容量の制約がある環境でも性能の低下を防ぐ。

Qualcomm Oryon FlexCacheによる主な効果
エージェントAI
  • コアをまたぐ複数ステップの処理でもデータを保持し、円滑なタスク移行を実現する
ゲーム
  • ローカルキャッシュへのアクセスを最適化し、フレームレートの安定化やコマ落ちの低減につなげる
マルチタスク
  • アプリ切り替え時のコア間連携で処理の復帰を高速化する
動画編集
  • デコードやエフェクト処理のデータ受け渡しがキャッシュ内で完結し、効率的な処理を可能にする

     次世代のスマートフォンにおいて単一の処理だけでなく、AIが複数の手順を実行するような複雑なタスクが増加している背景を受けて開発された。処理がCPU全体を移動する際もデータ供給を絶やさない設計を採用し、多様化するユーザーの要求に応える。