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楽天モバイル、5G基盤にEコア搭載「Xeon 6」を検証 消費電力を3割削減
2026年1月31日 09:00
検証環境
今回の検証には、コンテナ化した5Gコアネットワーク(5GC)向けアプリケーションを用いた。コンテナとは、OS上に他のプロセスから隔離された実行環境を構築することで、仮想的な動作環境をより少ない計算リソースで実現する技術。
対象の5GC向けアプリケーションは、楽天シンフォニーのクラウドソリューション「Rakuten Cloud」上で稼働している。
検証では、楽天モバイルの5Gコアネットワークの構成に不可欠な、クラウドネイティブなアーキテクチャを採用。また、安定した高速パケット転送処理が可能な、F5が提供する「CGNAT Cloud-Native Edition」を用いた。
Xeon 6の利点
検証したXeon 6プロセッサーが搭載するEコア(Efficient-Cores)は、高コア密度とワットあたりの優れた性能に最適化されており、高タスク並列スループットが要求されるクラウドスケールワークロードで明確な利点があるという。
また、高い電力効率により、電力やスペース、冷却が制限される環境でも理想的だとする。
検証の結果、現在商用展開中の「第3世代Intel Xeon Scalableプロセッサー」と比較して、Xeon 6は同等のスループット(30Gbps)を維持しながら、消費電力が約30%減少した。
検証したプロセッサーは、「電力効率に優れた144個の計算コア」を搭載しているという。現在商用展開中のものと比較してCPUコア数が450%多く、多数の軽量コンテナを同時に動かすマイクロサービス型の5GCに適しているとする。
これにより、モビリティ管理や認証などの制御プレーン機能や、音声・動画・アプリケーション通信などのデータ転送処理を、負荷に応じて細かく分配し、効率よく処理できると説明する。
楽天モバイルの完全仮想化クラウドネイティブモバイルネットワークは、4Gと5Gのネットワーク基盤にコンテナ技術を採用し、ネットワークの開発アプローチにマイクロサービスを導入している。また、マルチベンダーの接続に対応するオープンな仕様となっている。
インテルと共同での検証に至った理由
楽天モバイルによると、今回の検証は、クラウドネイティブなプラットフォームやアプリケーションを世界でも先進的に商用展開した知見を生かしたものだという。
Xeon 6プロセッサーのモバイル通信分野への投入における初期段階として、インテルと共同での性能検証に至ったとしている。
コンテナ化された5GCの検証環境下で評価した結果、本プロセッサーが通信インフラで電力効率の高いネットワーク運用に有効であることが確認できたとしており、今後、楽天モバイルの5GCに追加搭載されるハードウェアに導入予定。
将来的には、リージョナルデータセンターにおけるエッジクラウド展開も視野に、「Beyond 5G」(6G以降)を見据え、マルチアクセスエッジコンピューティング(MEC)の低遅延化や性能強化も検討する方針。
