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MCF、アップルとグーグルの新規約は「スマホ新法に違反」。改善求める意見書を公表
2026年1月30日 12:40
モバイル・コンテンツ・フォーラム(MCF)は29日、アップル(Apple)とグーグル(Google)が提示したアプリ配信に関する新規約などに対し、早急な改善を求める意見を公表した。
2025年12月18日に「スマホ新法(スマホソフトウェア競争促進法)」が全面施行されたことを受けて、指定事業者による新たな規約が同法の理念に反し、代替決済手段やWebサイトの利用を妨げていると指摘した。
スマホ新法は、代替アプリストアの提供妨害や代替決済手段の利用制限などを禁止するもの。
法改正により、アプリ内に関連Webページへの誘導情報を無償で掲載することが認められた。しかし、指定事業者であるアップルとグーグルが提示した新規約では、代替決済手段や外部リンクの利用に対して根拠が不明な手数料が課されている。
米国市場では実態としてこうした誘導が無償で運用されているのに対し、国内では経済的なインセンティブが失われ、代替決済が選択肢として機能しない状況を指摘した。
また、新規約には、アプリから外部ページへ遷移したユーザーに対し、24時間または7日間に行われたすべての取引内容を報告させ、手数料を課す条件が存在する。
これはアプリ外での広範な行動追跡を事業者に強制するもので、指定事業者がこれまで主張してきたプライバシー保護の重要性と矛盾しており、自社利益を優先したダブルスタンダードであると批判した。
加えて、指定事業者の決済手段を利用する必要がないサービスに対し、自社決済の併用を強制する点も問題視。ブラウザベースの既存サービスをアプリ化する場合などで収益やコスト面で多大な負担が生じ、事業継続が困難になることがあるとする。
また、アプリ内で販売していない「Webストア限定アイテム」の販売を規約やシステムの仕様で制限している点も、違法な事例として指摘した。
「スマホ新法」違反の根拠
MCFが説明した、アップルやグーグルによる「スマホ新法」違反の概要は以下の通り。
- 根拠不明な手数料の徴収(第8条第1号・第2号に抵触)
アプリ外の代替決済手段の利用に対し、合理的な根拠のない手数料を課すことで、代替決済手段の選択を事実上妨げている。 - 過度な取引情報の報告強制(第8条第2号に抵触)
アプリ外の決済へ遷移したユーザーの24時間~7日間の取引を報告させる条件は、優越的な地位を利用した不当な取引条件にあたる。 - ユーザー追跡の強制(第6条に抵触)
手数料徴収のために事業者にユーザー行動の追跡を強いることは、「不公正な取り扱い」に該当する。 - 自社決済手段の利用強制(第8条第2号に抵触)
本来必要のないサービスにまでアップルやグーグルの決済手段をあわせて利用するよう強制している。 - 外部サイト限定アイテムの販売制限(第8条第2号等に抵触)
アプリ内と同一でないWebストア限定アイテムなどの販売を事実上禁止・制限している。
