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「フォートナイト」iPhone版は国内で復活せず、アップルの対応に「茶番」

 Epic Gamesは、人気ゲーム「フォートナイト」について、2025年中に予定していた日本国内でのiOS版提供再開を断念すると発表した。

 同社CEOのティム・スウィーニー氏がX(旧Twitter)で声明を出し、Appleが日本の「スマホ新法」(スマホソフトウェア競争促進法)への対応として導入する新たな5%の手数料や規約を強く批判。

 これを受けてEpic Gamesは公式声明を発表し、公正取引委員会に苦情を申し立てる方針を明らかにした。

Appleの対応を「茶番」と批判

 Epic Gamesは公式声明として、Appleが発表したiOSのアプリストア開放措置について、誠実な対応ではなく「妨害と法令違反によるさらなる茶番」であると非難した。

 Appleの対応は日本の政府と国民に対する冒涜であり、Appleが再び選択を誤ったとしている。

 この事態を受け、Epic Gamesはフォートナイトの2025年内での日本市場におけるiOS復帰を見送る決定を下した。Appleがユーザーと競合他社の間に介入し、正当な取引を妨害し続ける限り、真の競争は生まれず消費者に利益は還元されないと述べている。

Appleの手数料と「警告画面」

 批判の中心は、Appleが課す新たな手数料体系にある。Epic側の説明によると、Appleはサードパーティのアプリ内決済に対して21%、ウェブ経由の購入には15%の手数料を設定した。

 さらに、競合ストアを通じて配信されるアプリの収益に対しても新たに5%の手数料を課すほか、必須の報告用APIを通じて全ての取引を監視する仕組みを導入しようとしているという。

 また、ユーザーが競合他社のストアを利用する際、プライバシーや財産の安全性が脅かされると誤認させるような「反競争的な警告画面」を表示する点も問題視している。

 Epic Gamesは、これらの措置について、米国での法的手続きにおいて既に違法性が指摘されている行為と同様であり、極めて不当な押し付け行為だと主張している。