ニュース

Google Playが大きく進化、「You」タブ追加にGemini連動の「Sidekick」など

 グーグルは、アプリ・コンテンツ配信プラットフォーム「Google Play」の新機能を発表した。「You」と題するタブが追加されるほか、国内外で新機能が導入される。

「You」タブ

 Google Playの画面下部には、新たに「You」タブが追加される。

「You」タブ

 リワードやサブスク、レコメンド、アプリ利用の統計などがまとめて紹介されるコーナーになる。日本のほか、米国、韓国、インド、英国などでスタートし、10月にはフランス、ドイツなどでも利用できるようになる。

 「You」タブは、Google Playにおけるパーソナライズ機能という位置づけであり、Google Play内の拠点とも言える場所になる。ゲームやコンテンツの利用傾向をまとめ、コミュニティとつながり、好みのアプリやコンテンツの最新情報にもアクセスしやすくなる。

海外の新機能

 韓国のGoogle Playでは、ショートコンテンツを集めたコーナーが用意される。映画、テレビ番組、コミック、ショート動画ドラマがまとめられる。

 ファンとのつながりを盛り上げる取り組みも実施される。K-POPの人気グループであるSEVENTEENの10周年、ワールドツアーにあわせ、Google Playを通じてツアーグッズ、コンサートチケット、ミュージックビデオの舞台裏のストーリーなどへアクセスできるという。

 このほか、韓国ではWebコミックのサンプルが提供されるようになる。

 こうした取り組みはほかの国でも実施され、米国でもWebコミックのほか映画やドラマなどの無料サンプルが提供される。

 一部の地域では、MLB、NFL、ラ・リーガなどの試合情報にもアクセスできるようになり、ユーザーがニーズにあわせたアプリを見つけやすくする。

ガイド付き検索

 また、「家を見つける」といった検索ワードを入れると、必要なアプリを見つけられるという。これはガイド付き検索(Guided Search)と位置づけられ、AIが「物件売買」「賃貸を探す」というようにカテゴリーを生成する。

 ガイド付き検索は、アプリの詳細情報をさらに深堀りするといった使い方もできる。言語学習アプリに対して「新しい言語を学ぶのに、どれくらいかかる?」と質問すると、生成AIによる回答を得られるという。

ゲーム体験の進化

 ゲーム関連では、ユーザーの好みにあわせてカスタマイズできるゲーマープロファイルを作成できるようになる。Google Play Gamesでのプロファイルでは、プレイ履歴、リワード収集などが可能で、他のユーザーとつながることもできる。

ゲーマープロファイル

 また、ゲーム全体でプレイに報酬が用意されたり、トップゲームのカタログも提供される。

 今後数週間以内には、特定のゲームジャンルをフォローしておくと、新作の情報などを得られやすくなる。

 プレイ中のゲームに対しては、開発サイドからのアップデート情報などをGoogle Play Games経由でも得られるようにする。

 このほか、「Play Games Leagues」と題する場も用意される。リーグでは好みのゲームで競争し、より多くの報酬を得られる。10月10日には「Subway Surfers」というタイトルで最初のリーグが始まる。

Play Games Leagues

 Play Gamesで、実績をアンロックしたり、より難易度の高いレベルをクリアするなど、特定のタスクをこなすとPlayポイントを得られるようになる。新機能の「クエスト」として提供されるもの。

Google Play Games Sidekick

 ゲームにオーバーレイして表示する新機能「Sidekick」は、グーグルのAI「Gemini」を活かし、ゲーム情報などをAIとの会話でプレイヤーに提供する。

Sidekick

 ゲームのチュートリアルなどをGeminiのオーディオモデルで読み上げて紹介したりするなど、プレイをAIが助ける機能になるようだ。今後数カ月で、EAやネットマーブルのコンテンツ、あるいは「Star Wars Galaxy of Heroes」「FC Mobile」「Solo Leveling:ARISE(俺だけレベルアップな件)」といった作品でSidekickを試せるようになる予定。

SidekickでGemini Liveとトーク

PC版が正式リリース

 これまでβ版だったPC版の「Google Play Games on PC」は、9月23日、正式版リリースされる。

便利かつ安心できる環境を目指す

 グーグルでは、ここ最近の「Google Play」で利便性の向上や、安全対策などを進めている。

 機能面では、お気に入りのアプリを自動的にカテゴリーごとへ整理する「コレクション」を海外8カ国で導入した。

 また、アプリ開発者が安全にアプリを開発できるようAPIを構築。不正行為やボット、データ盗難などを検出できるようにしている。

 Google Playでは、2024年、ポリシーに違反していたアプリを250万件見つけ、公開を防いだ。全てのアプリに対して、1万回以上、チェックしているという。

日本で利用できるもの、これから導入されるもの

 今回、発表された新機能のうち、「You」タブはすぐに日本でも利用可能だ。

 一方、アプリのタブにエンタメ特化の情報を提供する新機能は主に韓国向けとなる。

 ガイド付き検索やコミュニティポスト、Google Play Games Sidekickは今後数カ月で対象エリアが拡大する予定。どの地域で利用できるようになるかは、別途案内される。