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5G SAと5Gワイドを活用した“自動運転車”の通信安定化実証に成功、ドコモ/NTT Com/May Mobility

 NTTドコモとNTTコミュニケーションズ(NTT Com)、May Mobilityは、5G SAにおけるネットワークスライシング技術とパケット優先制御装置を備えた5Gワイドを活用して自動運転を行う実証実験に成功した。将来の自動運転レベル4の実現につながるという。

 ネットワークスライシングは、一般の通信とは別のスライス(レイヤー)を用意することで、一般の通信状況に左右されずに安定した通信ができる技術。また、5Gワイドは一般ユーザーと比べ優先的にパケットを割り当てることで安定した速度で通信できるNTT Comの法人向けサービス。

 今回の実証では、これらを複合的に利用し、愛知県にあるMay Mobilityの自動運転車両に設置した車載カメラからの映像を、東京の監視センターに伝送した。上りのスループット値が安定し、混雑環境でも現地の状況を詳細に確認できるレベルの映像品質が確保できた。

自動運転車の走行ルート
ネットワーク構成のイメージ

 自動運転車のように移動しながら複数の基地局と通信を行う場合、混雑する場所や時間でスループットがゆらぐことがある。実証では、これらのゆらぎを抑え、要求される性能を維持しながら、エリア全体で通信の安定化が実現できた。上りの目標スループットは、一般回線で走行ルート中の約73%だったものが、今回の実証では約96%まで上昇した。

実証前後の通信イメージ