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スマホと衛星が直接つながる「Direct to Cell」、ハリケーン被害をうけ試験運用開始

 米国の通信事業者T-Mobileは、大型ハリケーン ヘレン(Helene)の影響を受けたノースカロライナ州の一部地域で、「T-Mobile Starlink Direct-to-Cellular」の運用を開始した。

 「T-Mobile Starlink Direct-to-Cellular」は、既存のLTE対応スマートフォンや携帯電話で、衛星経由の音声通話、データ通信、SMSのサービスを提供するもので、2024年後半にT-Mobileの契約者向けに提供を目指し、現在開発が進められている。

 StarlinkとT-Mobileは、FCC(米国連邦通信委員会)から特別な認可を一時的に取得し、ハリケーンの被害を受けたノースカロライナ州の一部地域で、ネットワーク上のすべての携帯電話で緊急警報の受信を可能にしたほか、基本的なSMS送受信についてもテストを実施予定という。

 SpaceXの「Direct-to-Cellular」対応衛星は、まだ完全には展開されていないものの、初期バージョンのテストであっても、災害現場の人々に手に届くことで、インフラやサービスを正常稼働させ、救助活動を行う隊員を支援するための重要なサポートとなると考え、本番提供前の試験段階ながらも、サービスを稼働させたという。