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KDDIと森ビル、デジタルツインのイベント空間「TOKYO NODE DIGITAL TWIN HALL」を運用開始

左から、森ビル 新領域事業部 TOKYONODE運営室 課長/TOKYO NODE LAB エグゼクティブプロデューサーの杉山 央氏と、KDDI 事業創造本部 副本部長の中馬 和彦氏

 KDDIと森ビルは、リアルとデジタルで音楽ライブなどのコンテンツを体感できるデジタルツインホール「TOKYO NODE DIGITAL TWIN HALL -RESPECT YOU,au」を28日に運用を開始した。リアルの常設ホール「TOKYO NODE HALL」(虎ノ門ヒルズ、東京都港区)とデジタルが融合したイベント体験が楽しめる。

 常設ホール複合型の情報発信拠点「TOKYO NODE」内に設置される。常設ホールで開催されているイベントを、デジタルツインホールでリアルに近い感覚でイベント参加できる体験を提供するほか、スクリーンなどを通じてリアルとデジタルツイン上のユーザー同士が交流できる演出ができる。

 また、デジタルツインホールでは、映像や音響、照明などが連動し、リアルとデジタルツインが融合した体験ができる。デジタルツイン上では、リアル会場の映像のほか、出演者のリアルな3Dスキャン映像により、デジタルのステージ上に会場と同じ照明で照らされた出演者のパフォーマンスが演出されるという。

 運営開始時点の3Dスキャン映像は、あらかじめ収録されたものが再生される形になるが、KDDI 事業創造本部 副本部長の中馬 和彦氏は「(将来的には、)リアルタイムでキャプチャーし、そのまま配信できるようになる」という。

KDDI 事業創造本部 副本部長の中馬 和彦氏

 ライブ市場では、コロナ前後から現地でのライブ鑑賞と配信とのハイブリッド形式でイベント開催されることが多い。今回の取り組みでも、現地でのライブ体験とデジタルツインでの体験を融合させるような形になる。中馬氏は、一般論としながらも、「(同様の物を)ゼロから作る場合、2カ月程度の期間と数百~数千万のコストがかかってしまう。今回の物は、基本的にはこれを組み合わせの中で提供できるので、納期的にもコスト的にもかなりリーズナブルに使える」とした。