ニュース

ソフトバンク宮川氏がXで「NTT法、いつでも議論の用意あり」、KDDI髙橋氏も公開議論求める

ソフトバンク宮川氏(2023年11月撮影、決算会見で)

 17日午後、ソフトバンク代表取締役社長である宮川潤一氏がX(旧Twitter)で、NTT法をめぐる議論に「我々はいつでも顔を出し議論をする用意がある」と投稿した。これは、楽天・三木谷浩史氏の投稿に反論したNTT広報室公式Xアカウントのポストを踏まえたもの。

 宮川氏は、NTT法の議論について、「今こそあるべき姿をトコトン議論すべき」といったコメント。そこへ髙橋氏が返信するかたちで「防衛財源の話でなくなっているなか、本件は電気通信事業の根幹にかかる問題」として、公開での議論で方向を決めてほしいとした。

KDDI髙橋氏(2023年11月撮影、決算会見で)

 約40年前、日本では、さまざまな公営企業の民営化が進められた。そのひとつとして日本電電公社がNTTへ姿を変えたが、電電公社時代に全国各地で建設された通信関連設備(鉄塔、洞道、管路)も受け継いだ。

そうした資産は、規模の面、あるいは都心の地下に埋設されているなど、他社にとって自社設備として単独で設置できないものが多い。そのため、KDDI・ソフトバンク・楽天モバイルの各社は「ボトルネック設備」とも呼び、公平競争に影響を与えかねない構造を問題視する。

 一方で、NTT側は「民営化時に民間を含む株主に帰属する」と主張。仮にNTT法に手を加えた(NTT側は事実上、NTT法廃止にいたるとみなす)状況において、そうした設備がどう扱われるべきか、論点のひとつとされているが、両サイドの主張はあまり噛み合っていないように見受けられ、今回、X上で公開議論がソフトバンク・KDDIのトップから呼びかけられた格好だ。