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三木谷氏、楽天モバイルのプラチナバンド投資「544億円で十分お釣りが来る」

 楽天グループの三木谷浩史代表取締役会長は9日、楽天グループの決算会見で、プラチナバンドと呼ばれる700MHz帯に関する設備投資額について「(10年間合計の)544億円で十分お釣りが来る」とコメントした。

 総務省は10月、楽天モバイルに対してプラチナバンドと呼ばれる700MHz帯を割り当てることを発表していた。割り当てられる周波数帯域は、700MHzの3MHz幅×2。早期のサービス開始を目指す楽天モバイルでは、10年間の合計で544億円の設備投資を予定している。

無線機器の開発イメージとは

 三木谷氏は、プラチナバンドに関する基地局の展開について、1.7GHz基地局の上に700MHz帯の無線機器を設置するだけで、帯域を狭めることなくプラチナバンドの電波を飛ばせると紹介した。楽天モバイルが有する、ネットワーク仮想化技術の高い拡張性も活かされるとした。

 楽天の会見では、無線機器の開発イメージも示された。1.7GHz帯の基地局に700MHz帯の無線機器を設置し、1.7GHzのバンドと組み合わせる。先述のネットワーク技術と既存の基地局サイトを活用し、低コストで基地局を展開できるという。

 「他社では700MHz帯のアンテナとしてかなり大きなものを採用している例もある。楽天モバイルの1.7GHz帯の局はそれほど大きくないように見えるが大丈夫か」という質問に対し、三木谷氏は「我々のアンテナのパワーは、業界内でも1、2を争うくらいだと思っている。小さいが高性能で、大きければいいというものではない」とコメントした。

【追記 2023/11/09 16:20】
 会見での質疑の内容を追記しました。