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楽天の三木谷氏、ソフトバンク宮川社長の呼びかけに「携帯各社にいろんなかたちでお話していければ嬉しい」

 11月8日、ソフトバンク代表取締役社長の宮川潤一氏が決算会見において、楽天モバイルが取得した、いわゆるプラチナバンドでのサービスエリア拡充に関して、助力するようなメッセージを出した。

 翌日にあたる11月9日、楽天モバイル代表取締役会長の三木谷浩史氏は、「報道でしか聞いていない。具体的にどういう可能性があるのか。要らないところで競争する意味も業界にはないと思う。今後、ソフトバンクさんだけではなく、KDDIさん、ひいてはNTTドコモさんも含め、協調するところ・競争するところ、いろんなかたちでお話していければ嬉しい」とした。

三木谷氏

競合は三者三様の姿勢

 プラチナバンドは、国内の携帯電話分野で、届きやすい周波数帯を指す言葉。今回は楽天モバイルに付与された700MHz帯を指している。

 楽天モバイルでは、プラチナバンドを使った基地局の展開について、10年間で544億円を投じる計画。11月に入って連日、携帯各社の決算説明会が開催されており、楽天モバイルの計画についてはKDDIの髙橋誠代表取締役社長は「(計画上の開始時期が2026年3月のため)すごく遅い」、NTTドコモの井伊基之代表取締役社長は「現実的な計画」とコメント。

 そして、ソフトバンクの宮川社長は「ちょっと寂しい計画」として、500億円の投資では不足するとの認識を示し、自身の経験やここ最近のNTT法関連の議論などもあって三木谷氏へ敬意があり、楽天モバイルの事業がなくなってほしくない、とまで話しており、同社の持つプラチナバンド関連のノウハウや、バックホール回線(基地局をコアネットワークにつなぐ回線)などの貸出など、楽天モバイルのプラチナバンド展開へ前向きに協力する姿勢を示していた。