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KDDI髙橋社長、楽天のプラチナバンド展開計画に「すごく遅いと思った」

 KDDIの髙橋誠代表取締役社長は、楽天モバイルがプラチナバンドと呼ばれる700MHz帯の周波数免許を付与されたことについて「ある意味、規定路線だった。(KDDIなどが保有する)既存周波数が置き換えられるのではなく、新しい帯域になったことは良かったと思う」と語った。

 続けて同氏は「(楽天側がプラチナバンドの展開の計画を示す)開設計画を見ればすごい遅いペースだと思う」と指摘する。これは、楽天モバイルがプラチナバンドでのサービスを、計画上、2025年度(2026年3月)開始としていることを踏まえたもの。

 髙橋氏は、楽天モバイルの計画について「もう少し早く展開すると思っていた」としたが、「確かに楽天さんの鉄塔はギリギリで作ってこられている。同じ鉄塔にプラチナバンドの設備を積むのは苦しいだろう。新たな鉄塔も必要ではないか」と推察した。

 こうした楽天モバイルの状況は、KDDIにとって、楽天モバイルから得られるローミング収入の動きに影響し得る。しかし、髙橋氏は「プラチナバンド割当を見込みながら契約を詰めた。取得による影響はないようにしたつもり」と述べ、2023年度については従前より200億円、影響が減り、400億円程度の減収となり、それ以降も「スライト(少しずつ)」に減少する予定とした。