ニュース

「Android 14」正式版が登場、Pixelシリーズの一部へ配信開始

 10月4日(日本時間)、Androidの最新バージョンとなる「Android 14」がAndroid Open Source Project(AOSP)向けに公開され、正式版としてリリースされた。Pixelシリーズの一部には本日から提供が開始されており、2023年後半にはさまざまなメーカーのスマートフォン向けに提供される。

 Android開発者向けブログによれば、サムスンの「Galaxy」シリーズのほか、Nothing、OnePlus、OPPO、Realme、シャープ、ソニー、シャオミ(Xiomi)といったメーカーのスマートフォンで、2023年後半にAndroid 14が登場すると案内されている。

より個性的なカスタマイズを

 Android 14の「カスタマイズピッカー」では、壁紙を簡単に切り替えられるようになる。また、QRコードリーダーやGoogle Homeアプリなど、カスタムロック画面のショートカットを設定でき、よく使う操作へのアクセスが容易になる。

 フォントやウィジェット、色などを選べるロック画面のテンプレートセットが用意される。AIが活用され、たとえば天候の悪化によってロック画面の天気ウィジェットがより目立つようなしくみも含まれる。

 「Pixel 8」シリーズでは生成AIによる壁紙を利用できる。また、Android 14ではモノクロテーマも用意される。

健康データなどのコントロール

 Android 14の設定には「Health Connect」が組み込まれ、健康データなどを一元化して保存できる。

 データはデバイス上で安全に暗号化され、プライバシーに配慮した設計になっている。

 データ共有に関するアップデートとして、位置情報などへのアクセス許可をアプリに求めると、アプリが情報をサードパーティと共有している場合に通知が届く。ユーザーは、アクセスを許可するかどうか、より詳しい情報に基づいて判断できるようになる。

 プライバシー保護機能として用意される6 桁のPINコードについて、正しい6桁以上のPINを入力すると、デバイスのロックが自動的に解除されるため、Enterキーを押す必要がなくなる。

アクセシビリティの強化

 弱視のユーザー向けに拡大鏡が改良され、ピンチ操作で100%から拡大・縮小できるようになった。より直感的な操作が実現する。

 また、新しい拡大鏡設定パネルで拡大鏡のサイズを変更したり、拡大したい画面の範囲をカスタマイズすることもできる。アプリから別のアプリへの遷移時に拡大鏡がオフになることを防ぐ設定も用意される。

 フォントサイズに関するクイック設定タイルでは、デバイス上のテキストのフォントサイズをすばやく変更できる。

 テキストが大きくなりすぎる問題を軽減するために、Android 14から非線形のフォント拡大縮小曲線が自動的に適用される。すでに十分大きいテキストについては、その大きさが維持されるようなしくみとなる。

 そのほか、補聴器との連携強化が図られる。

 また、通知の設定から「フラッシュ通知」をオンにすると、着信があることを光の点滅で知ることができる。