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アップルが新たなヘルスケア機能を発表、「iOS 17」「iPadOS 17」「watchOS 10」向けに

 アップル(Apple)は現地時間5日、iOS 17、iPadOS 17、watchOS 10の新しいヘルスケア(健康)機能を発表した。iOS 17、iPadOS 17、watchOS 10は、今秋にも一般向けにリリースされる見込み。

メンタルヘルス

 iOS 17とiPadOS 17のヘルスケアアプリ、watchOS 10のマインドフルネスアプリでは、利用者が自分の心と向き合うためのツールが用意される。

 利用者は多次元の図形をスクロールすることにより、自分自身の感情を「非常に快適」から「非常に不快」までの範囲で選べるという。また、「旅行」「家族」など、気分に最も大きな影響を与えている事柄を選び、それに対して「感謝」「心配」といった感情を記しておける。

 また、ヘルスケアアプリでは、心の状態の長期的な傾向を示すハイライトを確認できる。

近視を防ぐ

 アップルでは、近視のリスクを低減する小児期の行動として、「日中になるべく屋外で過ごす」「デバイスや本を目から離して見る」ことを紹介している。

 watchOS 10では、Apple Watchの環境光センサーを活用し、日光の下で過ごした時間を測定できるようになる。また、Apple Watchで測定したデータは、iOS 17とiPadOS 17のヘルスケアアプリで確認できる。

 「画面からの距離」は、iPhoneとiPadのFace IDに用いられるTrueDepthカメラを活用した新機能。30cm未満の距離でデバイスを持っている時間がしばらく続くと、デバイスを遠ざけるよう利用者に知らせる。

iPad向けのヘルスケアアプリ

 iPadOS 17では、ヘルスケアアプリがiPadに登場する。デザインは大きなディスプレイ向けに最適化されており、新しいデザインの「よく使う項目」などにより、さまざまな情報を把握しやすくする。

プライバシーへの配慮も

 iPhoneやiPadがパスコードやTouch ID、Face IDでロックされている場合、ヘルスケアアプリにあるデータは、一部データを除いてすべてデバイス上で暗号化される。

 また、iCloudに同期される健康データは、送受信中に加え、Appleのサーバー上で保存されているときも暗号化される。

 さらに、2ファクタ認証とパスコードがデフォルトになっているバージョンのwatchOS、iOS、iPadOSを使用している場合、ヘルスケアやアクティビティのデータはAppleが読み取れないかたちで保存されるという。

 アップルでは、利用者が明示的に許可しない限り、ヘルスケアアプリのデータが第三者に共有されることはないと説明。また、健康データを共有する場合でも、どのように共有するかをヘルスケアアプリで細かくコントロールできるとしている。

その他のアップデート

 iOS 17、iPadOS 17、watchOS 10の服薬機能では、スケジュール設定された薬の服用を記録しなかった場合、フォローアップのリマインダーを受け取るオプションを利用できるようになる。

 また、iOS 17向けに新しいジャーナルアプリが用意され、利用者は内省などに役立てられる。