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アップル、「watchOS 10」を発表――スヌーピーの文字盤など追加

 アップルは、WWDC 2023で「Apple Watch」用の新OS「watchOS 10」を発表した。

 watchOS 10は、Apple Watch用の最新OS。デベロッパー向けベータ版は本日6日から公開される。パブリックベータ版は7月中にも提供され、一般向けには今秋にもリリースされる見込み。対象機種はApple Watch Series 4以降。

状況に応じた情報を表示

 天気や株価、マップ、メッセージなどのアプリがよりひと目で見やすくなる。新しいスマートスタックでは、朝には天気アプリ、旅行中には搭乗チケットの表示など、ユーザーの状況に応じた情報を表示する。

 新たな文字盤「パレット」と「スヌーピー」が追加される。パレットでは3つのレイヤーが重なり合い、時刻を表示。スヌーピーでは、ウッドストックとスヌーピーが時計の針と遊んだり天気に反応したりといった仕掛けを楽しめる。

ワークアウト機能を強化

 ワークアウトのうち、サイクリングではライブアクティビティとしてiPhoneに自動的に表示されるようになる。タップすると全画面表示になり、心拍数範囲や高度、レースコースなどiPhoneのディスプレイサイズにあわせて最適化されるため、自転車にiPhoneを装着すれば手軽に情報を確認できる。

 このほか、Bluetooth対応の自転車のアクセサリーに自動的に接続できるようになる。サイクリングパワーやケイデンスなどの指標やパワーゾーンなどのワークアウト表示が追加される。

 1時間継続できるサイクリング強度の最大レベルを示す機能的作業しきい値パワー(FTP)を推定でき、現在のゾーンの確認やそれぞれのゾーンの時間を記録できる機能をあわせ持つ。

ウェイポイントを自動生成

 ハイキング向け機能として、2つのウェイポイントを自動的に生成する機能が用意される。「モバイル通信に接続できる最後の地点のウェイポイント」は、携帯電話ネットワークを利用できる最後の場所を推定。メッセージの確認や通話の利用をサポートする。

 さらに「緊急電話に発信できる最後の地点のウェイポイント」では、デバイスが通信事業者のネットワークに最後に接続されたルート上の場所を推定する。これにより、万が一の場合に緊急連絡ができるようにするという。

 米国では、等高線や山の陰影、標高などがマップで表示されるようになる。登山道の距離や種類、難易度など詳細な情報を含む場所カードで近くの登山道やその起点を探索できるようになる。

精神状態のサポートや近視予防など

 精神面での健康を保つための機能も用意。マインドフルネスアプリで感情や日々の気分を記録でき、デジタルクラウンを回して自分がどう感じるかを選択、最も影響を及ぼす項目を選択し、自分の気持ちを記すことができる。

 iOS 17/iPadOS 17のヘルスケアアプリでは、病院で利用されるうつや不安症の検査に簡単にアクセスできるなどの機能も利用できる。

 加えて、子どもの近視を予防するのに役立つ、環境光センサーを活用して日光の下で過ごした時間を計測できる機能が用意される。

 このほか「NameDrop」で相手のiPhoneに近づけることで連絡先情報の共有ができるほか、服薬アプリで指定の時間から30分経過しても服薬が記録されなければ、リマインダーの通知を受け取れるようになる。

 さらに、法人向け機能としてモバイルデバイス管理が導入されるほか、デベロッパー向けにワークアウトアプリ用のAPIが追加される。