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楽天モバイル、「スペースモバイルプロジェクト」に向け試験用予備免許――国内で衛星通信の検証へ

 楽天モバイルは、低軌道衛星を利用したモバイル通信の実現に向け、11月10日付けで実験試験局免許の予備免許を取得したことを発表した。

「スペースモバイル」概要

 今回の予備免許取得は、同社が米AST SpaceMobileと推進する「SpaceMobile(スペースモバイル)」プロジェクトの実現に向けたもの。同社は実験試験局免許の付与を受けた後、国内で低軌道衛星を利用した通信試験および事前検証を実施するとしている。

 「スペースモバイル」プロジェクトは、低軌道人工衛星が宇宙から送信するモバイルブロードバンドネットワークとスマートフォンを直接通信させることを目指す取り組み。地球上におけるモバイル通信サービスの提供範囲を拡大することを目的としている。

 本プロジェクトの実現により、通信圏外となっている山岳地帯や離島などの地域における通信サービスの提供や、災害発生時の通信ネットワークの強化などが期待されるという。

 楽天モバイルでは、ASTが打ち上げた試験衛星「BlueWalker3」と日本国内のゲートウェイ地球局間における通信試験や端末を用いた事前検証を行うため、東北総合通信局へ「ゲートウェイ実験試験局免許(携帯基地地球局相当)」を、関東総合通信局に「携帯端末実験試験局免許(携帯移動地球局相当)」を申請し、予備免許を取得した。

試験衛星「BlueWalker3」
ゲートウェイ実験試験局

 今後、実験試験局免許の付与を受けたのちに福島県内に設置したゲートウェイ実験試験局の運用を開始。北海道内の山間部で携帯端末と試験衛星との直接通信の試験・検証を行うという。