ニュース

楽天モバイルと筑波大学、5GとAR活用の配送ロボットの走行情報表示に関する実験を実施

 楽天モバイルと筑波大学は、「5G体験デザイン特別共同研究事業」の一環として、5GとARを活用した自動配送ロボットの走行情報表示に関する実証実験を行った。実験は、2022年8月3日~5日にかけて実施された。

 実験では、筑波大学に構築された楽天モバイルの5G(Sub6)が使用された。大学構内を走行する自動配送ロボットから受信した機体の行き先予測や接近情報を、周辺歩行者の持つスマートフォンにリアルタイムでAR配信・表示させた。5Gによるデータ転送における遅延の有無や、自動配送ロボットの走行情報のAR表示が歩行者に与える影響などが検証された。

 周辺の歩行者が、楽天モバイルによって開発された専用アプリ搭載のスマホをロボットにかざすことで、ロボットの個体情報や速度、出発地点、目的地、進行方向などがAR表示された。5Gにより、ロボットからのデータ通信を遅延なく行うことができたという。

AR表示されたスマホ画面

 実験参加者は、AR表示とAR非表示の両方を体験した。そのうえで、自動配送ロボットの接近に対する不安の変化に関するアンケートが実施された。

 結果として、AR非表示よりも、AR表示されているときの方が「自動配送ロボットの接触に対する懸念が軽減された」という回答が多く寄せられた。このことから、リアルタイムでロボットの走行情報をAR表示させることが、周辺の歩行者の安心につながると分析できるという。