ニュース

7月のKDDI通信障害で総務省「電気通信事故検証会議」はじまる、10月めどに結論へ

 8日、総務省で「電気通信事故検証会議」が開催された。主な議題は7月2日に発生したKDDIの大規模通信障害になると見られ、10月をめどに取りまとめられる。

 電気通信事故検証会議は、その名の通り、法律上で「重大な事故」とされるような通信障害について、有識者による構成員が分析、検証などを進める場。普段は、開催日が決まっているわけではなく、四半期の報告などが議題になる予定だったが、7月のKDDIの事故を踏まえ、10月の取りまとめに向けて月1回のペースで開催される見通し。

 8日の会合や、今後の同会議はいずれも、通信事業者にとってネットワーク構成や経営上の機密情報など機微な情報を扱うため、傍聴はなく、議事録も非公開。資料もそうした情報が含まれるため、公開されるかどうかは決まっていない。ただし、今後、議事要旨は公開される予定。8日は、KDDI髙橋誠社長から、事故についての報告があった。

 構成員のうち、座長は東京大学大学院 工学系研究科の相田 仁教授が務める。座長代理は、早稲田大学理工学術院の内田真人教授。

 KDDIの大規模通信障害については、10月の取りまとめが予定されており、事故原因の分析や、再発防止策などについて検討される。

 障害以降に開催された金子恭之総務大臣の会見では、ユーザーへの周知方法なども同会議での検討とされている。ただし、会議を担当する総務省の電気通信技術システム課によれば具体的なスケジュールは決まっていないものの、周知策の検討については、再発防止策のようなテクニカルな議題とは別の分野の議論となるため、10月よりも先の時期での取りまとめになる可能性があるという。