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KDDIとKDDI総研、災害時のヘリコプター基地局の実証実験に成功

 KDDIとKDDI総合研究所は、災害時にヘリコプターを携帯電話の基地局として活用した通信手段確保の実証実験を15日に行い、成功した。

 ヘリコプター基地局は、ヘリコプターに小型・軽量化した携帯電話の基地局を載せて上空から電波を発射し、携帯電話エリア外の一部をエリア化するもの。

 同実験では、無線設備やモバイルコア設備を、人が担いでヘリコプターに搭乗できる総重量約7kgまで小型化したものを使用。直径約2kmの範囲をエリア化し、エリア内で通話やメールなどau商用網の通信サービスが利用できる。

小型携帯電話基地局をヘリコプターに搭載するようす
ヘリコプター基地局内からの通信のようす

 また、ヘリコプター基地局の移動管理機能を活用し、エリア内の携帯電話からの電波を補足して、在圏状況の確認や位置推定を行った。

実証実験のイメージ

 同実験の成功で、災害時や船舶遭難時などで陸上や海上から携帯電話が使用困難な状況においても、ヘリコプター基地局を活用すれば、地形や構造物の電波遮蔽に影響されずに被災者の携帯電話の位置推定と、通信エリアの構築ができることが確認できた。また、国や自治体からの救助要請などに迅速に対応できるとした。

 KDDIとKDDI総合研究所は、国や自治体と連携しながら災害時におけるエリア復旧や救助活動への活用を目指すりしている。