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KDDI、5機目の船舶型基地局に弓削商船高専の「弓削丸」

 KDDIは、災害時に迅速な携帯電話サービスの復旧を目的とした「船舶型基地局」として弓削商船高等専門学校(愛媛県)の練習船「弓削丸」にau基地局を設置する。2023年度末にも運用を開始する予定。KDDIの船舶型基地局はこれで5機目となる。

既存の船舶型基地局

 船舶型基地局は、船上に基地局の設備を搭載し、災害で基地局が損害を受けた地域で携帯電話サービスを提供するもの。道路が寸断された際など、車載型基地局では対応に時間がかかることがあり、船を活用してのau、UQ mobile、povoのエリア復旧が行われる。

 あわせて弓削商船高等専門学校が新造する弓削丸に基地局を設置することで、練習船の実習以外の有効活用も目指す。KDDIと同校が締結した「災害発生時における船舶型基地局の設置に関する連携協定書」には、Wi-Fiスポットや充電スポット、食料品、可搬型基地局などの物資搬送なども含まれる。

 KDDIの船舶型基地局は、すでに運用中の「KDDIオーシャンリンク」なども含めて弓削丸で5機目。南海トラフ地震を見据えて太平洋側に重点を置いているが、同社では今後も船舶事業者と連携し、日本海側への船舶型基地局の設置も進めていくとしている。

現行の弓削丸(基地局を設置する弓削丸とは異なる)