ニュース
ドコモの5G、“遊べる”常設展示がスカイツリー・東京ソラマチにオープン
2018年4月19日 18:58
NTTドコモは、第5世代移動通信方式(5G)の商用化を控え、未来のサービスやコンテンツを一般の来場者が体感できる常設展示の施設「PLAY5G 明日をあそべ」を4月20日にオープンする。場所は東京スカイツリーに隣接する商業施設「東京ソラマチ」の5階で、常設展示の期間は2019年3月31日までの予定。
ドコモはこれまでもさまざまな5G関連のデモンストレーションを実施し、報道陣に公開したりイベントで展示したりしてきた。今回は5Gで協力する東武鉄道と連携、「東京ソラマチ」の5階にあるテナントに入居する形で常設展示を行うことになった。観光客や家族連れも多いということから、サービスやコンテンツを体験できる内容が中心になっており、数カ月おきに展示内容が入れ替われる予定。
4月20日のオープン時に用意されるのは、「ジオスタ」「建設機械の遠隔制御」「Free View Point Live」「8KパノラマVR」など。
「ジオスタ」
「ジオスタ」はテーブル型の大型モニターとスマートフォンを組み合わせてARでスポーツ観戦が楽しめるもので、テーブル型モニターにスマートフォンをかざすと、フォーミュラカーのレースを手元でさまざまに切り替えて多角的に楽しめる。
「Free View Point Live」
「Free View Point Live」は、周囲に配置されたカメラでアーティストなどを撮影、リアルタイムにコンピューターグラフィックに変換してデータを転送、遠隔地にいる人がステージの模様をリアルタイムに、VRゴーグルで臨場感たっぷりに体験できるというもの。
「8KパノラマVR」
「8KパノラマVR」は先端技術による高品質なVR映像を視聴できるシステムで、2Kのディスプレイを左右それぞれに使ったVRゴーグルに、立体音響システムを組み合わせている。デモでは沖縄の風景をバックに舞踏と音楽が収録されており、8K60fpsの映像で楽しめる。
高解像度版「浮遊球体ドローンディスプレイ」
ドコモではまた、回転するLEDフレームで球体に映像を表示し、内部にドローンを搭載して空中を浮遊できる「浮遊球体ドローンディスプレイ」の高解像度版を開発している。LEDまわりを刷新し高解像度化を実現、実写やアニメーションの表示にも耐えうる表示になった。
技術展示
展示会場には5G関連のアンテナや設備など、技術的な展示も少しだけ行われている。これらは展示の中心ではないが、「なんかすごいことが行われている」(NTTドコモ5G推進室長の中村氏)ということを子供などにアピールする狙いがあるとしている。
5Gデモバス
このほか、「東京ソラマチ」での常設展示ではないが、5Gに関連し、ドコモが開発した「5Gデモバス」も報道陣に公開された。このバスは5Gの通信設備を備え、内部の壁面いっぱいに大型スクリーンを搭載している。正面だけでなく側面にもディスプレイが配置された合計13Kという超高解像度の映像は、スタジアム全体を捉えた映像でも選手の背番号がしっかりと分かるレベルで映し出され、映像の切り替えが必要ない、その場にいるかのようなスポーツ観戦を楽しめる。この仕組みで車外の映像を映し出せば、車内の壁が窓になったかのような体験ができるという。
欅坂46の菅井友香、土生瑞穂が5Gを体験
4月19日には常設展示「PLAY5G 明日をあそべ」が報道陣に公開された。オープン記念イベントには欅坂46から菅井友香、土生瑞穂も駆けつけ、5Gなど近未来の技術に期待を語った。菅井友香は「家族で来ても楽しめる」と展示を体験した感想を語ると、土生瑞穂は「2年後のオリンピックで、現地に行けなくても臨場感あふれる映像で楽しめたらいいなと思う」と期待を語った。
NTTドコモ 5G推進室長の中村武宏氏は、「5Gでどんなサービスが出てくるのか、多くの人に体験してもらいたい。今までの展示は業界向けやビジネスパートナー向けだったが、今後多くの人にどうやってアピールするか悩んでいたところに、(常設展示の)話をもらった」と背景を語り、5Gのアピールがいよいよ一般ユーザーにも向けたものになっていることを示した。ゴールデンウィークや夏休みには、子供向けのイベントも予定しているという。
なおドコモでは、これまで横須賀の研究開発拠点で開催していた展示イベントなども、今後は都心を中心に開催していく予定で、一般ユーザー向けのアピールをさらに充実させていく方針。