本日の一品

今年もお世話になりました。2024年買ってよかった「本日の一品」ベスト3

【本日の一品 2024年のベスト3】

 筆者は2003年以降、年間通じて約30点前後のアイテムを、この「本日の一品」で紹介している。使ってよかったもの、これまでなかった着眼点の製品などさまざまだが、記事で紹介後も数年どころか十数年の付き合いとなる品もあったりする。中には壊れるたびに同じ品を繰り返し使っているケースもあるほどだ。

 今回は今年購入して紹介したアイテムのうち、記事がどれだけアクセスを集めたかとは関係なしに、筆者が特に気に入っているもの、また今後も長きにわたってパートナーとなってくれそうな、3つのベストアイテムをピックアップした。

壁面から脱落しにくく、狭い場所にも差し込める最大65W対応USB PD充電器

 つい先日紹介したばかりの製品だが、スイングプラグを搭載した最大65W対応のUSB PD充電器は、筆者にとって今年のベスト製品のひとつといえる存在だ。

 多くのUSB PD充電器が立方体に近い形状で、壁面のコンセントに挿すと本体重量が支えきれず抜け落ちがちなのに対し、本製品は真下にぶら下げるような形になるので脱落しにくい。またプラグが本体と一直線になるよう伸ばせば狭い隙間にも差せるなど、他ポートに干渉されにくいのもよい。

プラグは折りたたみ式で、通常は立てた状態で使う
設置場所に応じて伸ばすこともできる
壁面コンセントに差し込む場合も脱落しにくいのは大きなメリットだ
プラグを伸ばすことで、このように狭い隙間にも差し込める

 USB Type-Cポートは1基だけなので、複数台同時にUSB PD充電を行いたい場合はやや物足りないが、USB Standard Aポートも搭載しているので、旅行先などに持ち歩いて使う1台としては、やりくりしやすい製品だ。競合他社を見てもスイングプラグ搭載の薄型という条件を満たす製品はほとんどなく、ボディがより薄い製品が登場するまでは、外出時や遠征時のパートナーとして活躍してくれそうだ。

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こだわりの改良でさらに進化した、リズムの3WAYハンディファン

 年末締めの記事である本稿で夏場向けアイテムであるハンディファンを紹介するのはやや気が引けるが、今年リズムから発売された3WAYハンディファンは、従来モデルの外観はほぼそのままに欠点を的確に潰した、製品開発という観点ではお手本のような製品だった。

 手に持ってハンディファンとして使えることに加えて、首の部分を折り曲げて補助スタンドなしでの据置利用にも対応、さらにカラビナを使ってフック掛けもできるという3WAY仕様は以前のモデルそのままに、USB PD充電器への対応、誤操作防止機能の追加と、使っていてストレスになる機能を確実に修正してきたことは賞賛に値する。

製品本体。いわゆるハンディファンと呼ばれる外観。風量は4段階で調整できる
首を折り曲げて据置で使えるのが大きな特徴
二重ファンを採用しているため風量はこのサイズながら強力だ
側面のUSB Type-Cポートで充電を行う。バッテリー容量は2000mAhと多め

 惜しむらくはもともとが高コスパの製品ゆえ登場間もない初夏の段階で品薄となってしまい、せっかくのこだわりの改良が評価される機会が少なかったことだろうか。来年も同じモデルが再生産されるのか、それともさらなる改良型が登場するのかは不明だが、来年以降の展開にも期待したいところ。贅沢を言うならば、据置時の安定性がもう少し向上してくれれば言うことはない。

20段階の目盛り表示で進捗が分かりやすい、キングジムの「ビジュアルバータイマー」

 記事で紹介して以降も地味ながら重宝しているのが、キングジムが販売しているビジュアルバータイマーだ。据置型のスリムなタイマーである本製品は、数字が表示される液晶の隣に20段階の進捗バーが配置されており、10分でセットした残り時間が5分になればバーの長さが半分になるといった具合に、残り時間をパーセンテージでも見られるのが特徴だ。

本体外観。全長約13cmのスティック状だ
時刻の設定は上部のボタンで行う
これは10分に設定したところ。上部ボタンを押してカウントダウンを開始
時間が減るにしたがって左側の目盛りも減っていく

 近づいて数字を見なくとも、遠目でバーを見るだけでおおよその残り時間が把握できるのは、目からウロコの便利さで重宝している。筆者宅ではもっぱらキッチンタイマーと化してしまっている本製品だが、2台目3台目を購入して用途別に分けて使おうかとも考えているところだ。決して強くないスチール面への吸着力が改善されれば、さらに用途も広がりそうだ。